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2026年のゴムホース予測 生産量は0.5%増の3万2,840トン

【2026年 年頭のあいさつ】日本ゴムホース工業会 森 重道会長

工業用品 2026-01-06

 2025年を振り返ると、ウクライナ情勢の長期化や中東地域の緊張に加え、米中摩擦の激化やAI技術開発競争など、複雑な要因が絡み合い、国際情勢は一段と不安定さを増している。経済面においても、米国の通商政策による影響が懸念される中、各国の企業は関税の影響を回避する動きを強めているが、依然として先行きが不透明な厳しい環境が続いている。

 日本経済については、2025年のGDPが7~9月期に一時マイナス成長となったものの、全体としては内需主導の緩やかな回復基調にあるとみている。米国の関税政策の影響により、自動車を中心とした輸出は低迷したが、雇用所得環境の改善に伴う個人消費の持ち直しや、企業の省人化・DX・GX投資の拡大が景気を下支えしている。一方で、高市新政権の経済政策への期待が高まる反面、近隣国との関係による影響も懸念され、予断を許さない状況といえる。

 このような情勢下、ゴムホース業界においては、実体経済の動向を注視し、市場の変化と需要動向へ機敏に対応しつつ、継続的な変革に挑戦し続ける企業経営が肝要だと考えている。

 2025年のゴムホース生産・出荷実績は、新ゴム生産量は、その他用ホースが2024年を下回ったものの、自動車用ホースが好調に推移、高圧用ホースも2023年以前の水準には及ばないものの2024年を上回り、全体では前年比2.8%増の3万2,790トンの見込みだ。出荷金額についても、同2.3%増の1,390億円と2024年を上回る見込みとなっている。

 貿易面では、輸出がアジア向け(約9.7%減)や北米向け(約17%減)の落ち込みにより、全体で同約9%減の540億円を見込んでいる。一方、輸入はアジア、北米、欧州の主要3地域いずれも2024年を上回り、総輸入額は同約7%増の278億円となる見通しだ。

 2026年の見通しは、ゴムホースの新ゴム生産予測量は、前年比0.5%増の3万2,840トン、出荷金額は同0.1%増の1,391億円と、いずれも微増を予測している。

 品種別の見通しは、自動車用ホース(生産構成比約71%)は、米国関税の影響が不透明だが、四輪車生産における米国への輸出減を他地域で補うことで台数は横ばいと推定し、生産量は同0.6%増と予測している。

 高圧用ホース(生産構成比約14%)は、土木建設機械向けは北米・欧州での金利高の影響緩和や国内の安定した公共投資により同横ばい、工作機械向けは人手不足を背景とした省人化・自動化投資や半導体関連需要が堅調に推移すると見込み、全体として同ほぼ横ばいと予測している。

 その他用ホース(生産構成比約15%)は、一般汎用ホースや産業用ホースの需要が安定基調で推移し、こちらも同ほぼ横ばいと予測している。

 以上の通り、2026年の生産量は2025年をわずかに上回るレベルで推移する見通しとなっている。

 また、輸出入については、輸出が508億円(前年比約6%減)、輸入が290億円(同4%増)と予測している。

 こうした業界動向の中、当会は国際化への対応として、2000年からISO機関のホース部門(TC45/SC1)における正式メンバー(Pメンバー)として、日本の実情をISOに反映させるべく活動してきた。2025年は、インド・ニューデリーで開催された国際会議で当会の技術委員が参画し、プロジェクトリーダーとして積極的な提案を行い、成果を上げることができた。2026年もスウェーデンで開催予定の国際会議に参画し、Pメンバーとしての活動をさらに推進していく。

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