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「新任技術者必見!軽搬送用樹脂ベルトの基礎知識と選定のポイント」をテーマに

バンドー化学、ウェビナーを開催

工業用品 2023-10-27

 バンドー化学は10月26日、「新任技術者必見!軽搬送用樹脂ベルトの基礎知識と選定のポイント」をテーマにウェビナーを開催した。

ウェビナーの様子


 今回は、産業資材事業部営業部搬送営業グループの長田晃氏がMCを、産業資材事業部技術部軽搬送用ベルト設計グループグループ長の中嶋久幸氏が講師を務め、同社の軽搬送用ベルト「サンラインベルト」の概要や、使用用途に応じた最適なベルト選定方法について具体例を交えながら解説した。

 サンラインベルトは、物流センターや空港では段ボールや手荷物を、食品工場ではパンやお菓子を搬送する際に用いられる。搬送形態としては、①水平搬送②傾斜搬送③滑り搬送――の3種類がある。

 構造はカバー層と帆布の積層体となっており、帆布を2枚使用したものを「2プライベルト」、裏面にカバー層を追加したものを「両面カバーベルト」、カバー層のないものを「含浸ベルト」と呼ぶ。

 含浸ベルトは、帆布を樹脂でコーティングしたもので、ウレタンを含浸した「ウレタン含浸ベルト」は帆布の持つ滑り性を活かした仕様で、シリコーンを含浸した「シリコーン含浸ベルト」は非付着性を向上させた仕様となっている。

 一方、カバー層には耐摩耗性が高く、疲労屈曲に強い「ポリウレタン製」、厚みを持たせることができ、配合によっては耐油性も付与することができる「軟質塩化ビニル製」、その他の「特殊素材製」のものがある。

 表面形状には、「平滑」、「縦溝」、「布目」、「パッケージ」、「逆ピラミッド」、「しゃもじ」、「突起」、「高グリップ」などの種類がある。サンラインベルトは、構造、表面材質、表面形状、ジョイント方法の組み合わせでさまざまなラインアップがある。

 ウェビナーでは、①搬送物(用途)②機械の条件(ベルト幅、ベルト長さ、コンベヤ機長、ベルト支持、プーリ径、傾斜角度)③搬送物重量④使用温度⑤要求特性――によって、どの種類のベルトが最適なのかを具体例をあげつつ、解説した。

 また、サンラインベルトには、ベルトの蛇行を防ぐ「Vガイド加工」、荷こぼれに有効な「横桟加工」および「折り曲げ桟加工」、ベルト耳部のほつれを防止する「耳シール加工」(同社では耳ほつれを防止し、耐久性を向上する製品として「ミスターバンシール」を提供している)――などの各種加工も紹介した。

 同社では、サンラインベルトの選定をサポートする選定システムをホームページ(https://sekkei.bando.co.jp/sunline/jpn/index.php/m/top)で公開している。

 最後に、物流用途のスタンダード品をラインアップしたサンラインベルトの新製品「ミスターポーターズ」、軽搬送ベルトを使用している工場向けに予防保全、保守管理を行う「点検サービス」(グループ会社のバンドー・I・C・Sが提供)を紹介した。

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