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「モビリティにおけるベルト駆動の可能性」テーマに

バンドー化学、ウェビナーを開催

工業用品 2023-08-25

 バンドー化学は8月24日、「モビリティにおけるベルト駆動の可能性」と題したウェビナーを開催した。今回は自動車部品事業部営業部開発営業グループの大澤和気氏がMCを、同事業部技術部伝動ベルト・システム設計グループの北平大河氏が講師を務め、自動車業界に向けた初のウェビナーとなった。

ウェビナーの様子


 ウェビナーではまず、「伝動ベルトとは何か?」といった入門的な内容から解説。伝動ベルトはチェーンやギアと比較して、静粛性の高さ、レイアウトの自由度、オイルフリーなどの特徴があり、モビリティにおける要求特性にマッチしているケースが多いと説明した。

 伝動ベルトは、摩擦ベルト(平ベルト、Vベルト、Vリブドベルト、その他[丸ベルトなど])と歯付ベルトに大別され、四輪車や二輪車には使用環境により、Vベルト、Vリブドベルト、歯付ベルトが主に使用されている。

 続いて「活用事例①負荷変動を吸収!」について解説。例えばピストン内では燃焼サイクルによる急激な速度変動が発生するが、同社のリブエースを含む摩擦ベルトを使用することで、振動を緩和することができる。また、低騒音、低屈曲ロス、軽量化にも貢献する。

 「活用事例②駆動時の音を静かに」では、チェーンと歯付ベルトの音を比較。歯付ベルトは噛み合い次数の周波数で騒音ピークが立っているのに対して、チェーンは噛み合い周期のピークは小さいものの総じて音圧が高くなっている。さらに歯付ベルトをリブエースに変えることで、より静粛性が向上すると解説した。

 「活用事例③オイルフリー設計の実現!」では、チェーンやギアは金属同士が接触するため、油による潤滑が必須になるが、ベルトの材質はゴムやウレタンであるため、オイルを使用せず、コストダウンや軽量化、メンテンナンスフリーが実現できると紹介した。

 「活用事例④自由度の高い設計を実現!」では、ベルトは長さをある程度自由に選定することができるため、モーターやエンジンの位置から従動側が離れていても使用が可能で、設計の自由度に貢献するとまとめた。

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