嚥下中の喉頭挙上を可視化
バンドー化学共催、嚥下運動モニタ「B4S」をテーマにウェビナー
工業用品 2022-08-02
リハビリテーション機器および医療・福祉施設向け機器などを製造・販売するインターリハ主催、バンドー化学共催によるウェビナーが7月22日に開催された。
今回は「嚥下動態を簡易に非侵襲的に捉える嚥下運動モニタ『B4S』」をテーマに、稲本陽子藤田医科大学保健衛生学部リハビリテーション学科教授/言語聴覚士が講師を務め、およそ200人の医療関係者が聴講した。
バンドー化学では、「新事業の創出」の一環として、医療・ヘルスケア領域においても製品開発を進めている。藤田医科大学とは同社の伸縮性ひずみセンサ「C-STRETCH」を用いた製品の共同開発を進めており、2021年10月にはC-STRETCHを用いて嚥下中の喉頭挙上を可視化するヘルスケア機器である嚥下運動モニタ「B4S」(Bando Stretchable Strain Sensor for Swallowing)の販売を開始した。
従来、嚥下中の喉頭の動きを捉えるためには、指での触診が基本となっていたが、触診する側にとっては「喉の動きを口頭では的確に伝えることができない」、患者側では「嚥下できたのか分からない」といった課題があった。
B4Sは、①嚥下中の喉頭の動きを捉え可視化できる②嚥下運動をフィードバックできる③嚥下回数、嚥下タイミングを計測できる――が特徴となっている。
B4Sでは、得られた喉頭の動きをアプリによって画面に表示することができる。これにより、患者はB4Sで得られた波形をみながら嚥下練習を行うことができ、嚥下のフィードバックが可能になり、また、喉頭の動きを意識して嚥下練習に取り組むことができる。また、計測する側と患者側で喉頭の動きを共有することができ、嚥下指導がしやすくなる。
稲本氏は、「B4Sによって喉頭の動きを感度・精度とも高い状態で把握することができる。アプリによって共有も簡単に行うことができ、フィードバックにも有効活用できる」と語り、症例などをあげながら、B4Sの有用性について解説。ウェビナー後の質疑応答でも聴講者から多くの質問が寄せられた。
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