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16年度は増収増益、主力のライニング事業は50%増収

【インタビュー】王子ゴム化成 中村壽昭社長

工業用品 2017-03-07


 今年創業60周年を迎えた王子ゴム化成の業績が順調だ。16年は主力事業であるゴム・樹脂ライニングの売上高が大幅に増加した。同社の中村壽昭社長に16年12月期業績や需要業界の現況、今後の経営課題についてインタビューした。

 ■16年12月期業績
 売上高は45億円で前期比14%増、利益は2割ほど増加した。16年は原材料価格が安定し、燃料価格が低位安定していたことで増益を確保することができた。

 セグメント別では、主力事業のゴム・樹脂ライニングが好調で売上高が前期比50%増加した。昨年は特に樹脂ライニングが好調だった。ライニングの売上高はソーダ関係、化学工業、大気汚染防止、造船の順で多く、16年度はこれら主要分野が好調に推移した。

 ■ゴムライニング市場状況
 ゴムライニング市場は年々縮小傾向にある。ゴムライニング生産のピークは1970年で年間3,700トン、出荷金額は1975年がピークで100億円だった。16年の生産量は450トン、出荷金額は31億4,000万円。ピーク時と比較すると生産量は12%、出荷金額は3分の1程度に縮小している。

 市場が縮小したのは、需要先企業がメンテナンスの回数を減らしていることが原因。これはゴムライニング製品の耐久性が向上したことも影響している。またゴム素材から、樹脂やSUS材への素材変更が進んだことも市場の縮小に拍車をかけた。

 ■ホース事業も増収
 16年度はライニングに次いで売上高の大きいホース事業も好調で、前期比10%増となった。港湾整備の浚渫工事で使用されるスリーブホース関係が好調だった。建設現場で使用されるコンクリート打設ホースは思っていたほど伸びなかった。マリンホースは、昨年は石油備蓄基地の定修が少なかったので前年度に比べ減少した。しかし今年は増加する見通しだ。

 ホース事業の問題点は、物流費が高騰していること。当社は大口径ホースが中心なので、小口径ホースに比べ物流費が高くつく。物流コストの問題があり、遠方の物件には対応できず、地場の物件が中心になっている。

 ■押出事業の業績
 押出事業は前期比4%増収。主にトンネル工事のシーリング材として使用される水膨張シール材(アクアケル)の販売が伸長した。水膨張シール材は国内・海外とも伸びている。海外ではタイやインドネシアの地下鉄工事に採用されている

 ■工業用品事業
 工業用品は前期比3%減収となった。トラックターミナルなどに使用される駐車場緩衝材や、水門のパッキンに使用される水密ゴムなどの販売が低調だった。

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