【特集】ロール/ブランケット
藤倉ゴム工業、ブランケット事業 上期円高で減益
工業用品 2016-12-26
藤倉ゴム工業は今年1月に住友ゴム工業からブランケット事業を受け継ぎ、これまで住友ゴム工業が展開していた製品とともに販路を継承した。これに伴い主力のUV印刷用では計4品種体制となり、「ユーザーへの提案及び選択肢の幅が広がったことで販売力が強化された」(藤倉ゴム工業印材営業部)としている。
16年度上期(4―9月)の印材(ブランケット)事業は、国内は前年同期並みを維持したものの、海外向けは為替の影響で減益となり、全体では売上高はほぼ横ばいで利益は減少した。
国内では、商業印刷はオフセット輪転印刷向けの需要が機械の稼働率低下等の影響を受け低調に推移。また新聞印刷向けもリオ五輪、都知事選等で多少の動きはあったが、部数減やブランケットの長寿命化の影響で取り替え需要が減少し、販売は伸び悩んだ。
一方で、海外向けの需要は比較的堅調だった。為替円高の影響で利益面では減少したものの、欧州、中国向けの需要が底堅く推移し、販売数量ベースでは前年同期を上回った。
下期業績については上期比プラスを予測している。国内では年末商戦に向けてパッケージ印刷等の増加が見込まれるほか、海外では欧州の景況が回復傾向にあり、中国でも新たな代理店を得て販路が拡大している。
加えて、今年3月に販売・オペレーションを開始したインドの加工・販売会社「フジクラ・グラフィックス・インディア」も軌道に乗り利益が増加しており、下期業績への貢献が期待されている。
同社では11月に旧住友ゴムの全製品を統合した総合カタログを作成し、国内外に向けて本格的な販売活動をスタート。ラインアップ増加により強化された販売力を活かし、通期業績の向上を目指す。
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