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力の強弱を検知、可視化

住友理工が心肺蘇生法の訓練支援システム製品化へ

工業用品 2016-02-29

「しんのすけくん」を取り付けてのデモンストレーション

「しんのすけくん」を取り付けてのデモンストレーション


 住友理工は、2020年のありたい姿で掲げる、人々の「安心・安全・快適」に貢献する医療・介護・健康分野の新製品としてこのほど、全てゴムでできた柔軟な圧力検知センサ・スマートラバー(SR)センサを応用した、心臓マッサージ訓練センサーシステム「しんのすけくん」を開発、3月下旬から発売を開始する。

 同システムは、心肺蘇生の訓練に使用する人形の胸部にセットするセンサーシートとコントローラー、パソコン用ソフトウェアからなるユニット。胸を圧迫する深さや位置、胸を打つリズム、力の強弱を検知し、リアルタイム・フィードバック機能と訓練の結果を可視化することで心肺蘇生法に詳しくなくとも理想的な心臓マッサージができているかが、自分で見て学べるようになった。

 心肺蘇生訓練において重要な要素である圧迫カ所、圧迫の深さ、最適なタイミングをセンサで検知し、パソコンにリアルタイムで分かり易く表示。また、音声ガイドの圧迫位置指示の利用も可能で、訓練結果は重要な要素ごとに得点化され、レーダーチャートで評価することができる。

 新製品は、自治医科大学麻酔科学・集中治療医学講座兼救急医学講座の南浩一郎講師の指導のもとに製品化を進め、国際蘇生連絡協議会(ILCOR)の国際コンセンサスをベースに、日本蘇生協議会(JRC)が15年10月に公表した「JRC蘇生ガイドライン2015」に準拠している。

 同社では、救急救命士、医師、看護師などの医療従事者だけでなく学校、自治体、企業での救急救命講習会などでの活用に期待している。

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