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2018年の大天守採用に続き

住友ゴム工業、制震ダンパーが熊本城天守閣(小天守)に採用

工業用品 2019-09-27

 住友ゴム工業は9月26日、同社の制震ダンパーが2016年の熊本地震で大きな被害を受けた熊本城天守閣の小天守に合計4基設置されたと発表した。

熊本城天守閣(左が小天守)


制震ダンパーの取り付けイメージ(小天守4階)画像提供:大林組


 同社の制震ダンパーは、2018年に大天守にも採用されている。熊本城天守閣の復旧工事は大天守の外観復旧がほぼ完了し、小天守の外観復旧も始まっており、10月5日からは特別公開として、立入規制区域が部分開放され天守閣の間近まで行けるよう計画されている。

 同社の制震ダンパーは、自動車のレース用タイヤで培った先進技術で開発した高減衰ゴムを使用しており、地震エネルギーを瞬時に熱に変換することで、揺れを吸収する粘弾性ダンパー。

採用された制震ダンパー製品図(単位:ミリ)


 今回採用された制震ダンパーは、3枚の鋼板の間に板状の高減衰ゴムを強力に接着したもの。この高減衰ゴムは戸建て住宅用制震ユニット「MIRAIE(ミライエ)」にも使われており、熊本地震でも効果を発揮した。

 今回は、小天守最上階(4階)の柱上部と梁を方杖状に連結して取り付ける。そのため、空間を遮ることなく、制震効果を得ることができる。

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