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【特集】ロール/ブランケット

藤倉ゴム工業、17年度上期ブランケット 国内・海外とも需要堅調

工業用品 2018-02-20

 藤倉ゴム工業の17年度上期(4-9月)の印材(ブランケット)事業は、前年同期比増収増益となった。「国内・海外ともに需要は概ね堅調に推移し、業績は計画をクリア。高付加価値製品の販売が増加したことで、売り上げ以上に利益が伸長した」(藤倉ゴム工業印材営業部)。

 国内市場では、新聞印刷向け、商業印刷向けともに販売は堅調。特に商業印刷ではUV印刷向けが牽引した。UV印刷は短納期の実現に加え、「パウダーの不使用」、「環境にやさしい」といった衛生・安全や、省エネの観点からも評価が高まっている。「枚葉印刷機の機械更新の際には7-8割のユーザーがUV印刷対応機種を選択している。需要の大きいパッケージ印刷での使用も増えていることから、今後導入の動きは確実に進んでいくことが見込まれている」(同)。

 同社ではこれらの動きに対応し、油性印刷機からの切り替えによるトラブルに悩むユーザーに提案型営業を展開。製品面では住友ゴム工業からブランケット事業を受け継いだことで、ラインアップを2品種から4品種に拡大しており、「着肉性の良い『UV GREEN』や網点再現性に優れた『S-PRIA UV』など、提案の幅が広がったことで業績アップにつながっている」(同)。

 海外市場については、欧州はやや減収したものの、米国、中国、アジアは増収し、全体としては堅調だった。特に伸長しているのがアジアで「生産拠点が中国からアジア諸国にシフトすることで印刷関連の需要も増加している。また、生活水準の上昇に伴いこれまで以上に印刷の質も求められようになり、ハイエンド製品の「FS-70」などの販売が伸長している」(同)。

 また、16年3月に立ち上げたインド・コルカタの加工・販売合弁会社「フジクラ・グラフィックス・インディア」も順調だ。17年からは商業印刷向けに加え、新たに新聞印刷向けも展開したことで業績は伸長。販売拠点もコルカタのほか、デリーを含む数か所に拡大しており、展開を加速させている。

 足元の状況は国内・海外ともに堅調が続いている。年度末に向けて前述の製品群を拡販していく方針で、通期業績は上期並の増収増益を計画している。

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