【特集】ロール/ブランケット
宮川ローラー、展示会活用し受注拡大図る
工業用品 2018-02-20
宮川ローラーの17年度上期(4-9月)業績は前年同期比増収増益と堅調だった。同社では景気回復の動きが出始めた15年頃から、活発化した設備投資需要を取り込むことで「少しずつではあるが、着実に業績を伸ばしている」(宮川ローラー)。今上期もその流れは持続しており、「主力の印刷用、工業用ローラーをはじめ、ほぼ全分野にわたり需要は底堅く推移している」(同)状況だ。
品種別にみると、印刷用では市場は縮小傾向にあるものの、UV印刷向けや食品・医療用のパッケージ(グラビア)印刷向けの需要は安定している。特にUV印刷向けは、同社でも印刷機械の新台導入や改造に伴うスポット需要を確保することで業績を伸ばした。
製品面ではUV印刷用の「グランポール」やグラビア印刷用の「セーフティインパクト・α」が牽引。「グランポール」は環境対応型の印刷機械に適応することで、「セーフティインパクト・α」は変形や表面クラックの抑制によりメンテナンス回数を減らせることでそれぞれ好評を得ている。
一方、工業用では高機能フィルム用を中心に拡販した。牽引したのは帯電防止・粘着ローラーの「ミモザ」シリーズや、シワ防止用の「ゼブラローラー」シリーズなど。「ゼブラローラー」は従来の「A」「B」「C」の3タイプに加え、前年から紙・不織布など比較的厚めのワークに対応する「D」タイプと、極薄フィルムや金属箔などに対応する「M」タイプを追加し、ラインアップを5品種に拡大。選択の幅を広げることで新規ユーザーの獲得に繋がっている。
年度末に向けても、これら定番の高機能製品群を中心に展開していく。営業面では、展示会を積極的に活用することで受注拡大を図る。同社では展示会終了後、来場者の熱が冷める前の早い段階でアプローチをスタート。技術者の同行営業も積極的に行い、高度な技術的要求やサンプル出しにスピーディに対応することで契約に繋げている。
今年は「新機能性材料展2018」(2月14-16日、東京ビッグサイト)に出展。展示会終了後から前述の営業活動を行うとともに、開発・提案型企業として獲得したニーズを取り込んだ新規製品の開発も積極的に進めていく方針だ。
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