PAGE TOP

安倍理事長「ナノテラス稼働や半導体工場の建設に期待」

東北ゴム商組、第45回通常総会・懇親会開く

商社 2024-06-21

 東北工業用ゴム製品卸商業組合(安倍能典理事長=星和商事社長)の第45回通常総会が6月17日、ノースピアビル(宮城県仙台市)で開催された。会員28人中27人(本人出席19人、委任状8人)が出席した。

第45回通常総会


あいさつする安倍理事長


 総会の冒頭、安倍理事長が登壇し、「最近は“景気が良い”という言葉を聞くことが本当に少ない。上場企業では、円安に伴う為替差益の影響で過去最高業績を出しているという情報を目にするが、我々中小企業にはその実感はない。円安によるコスト上昇や賃上げの動きも相まって経営環境の厳しさは増している。市況の改善を願うばかりだ。

 ただ、明るいニュースもある。仙台市では先日、製品等の分子解析を行う世界最高水準の施設、ナノテラスが稼働した。また、車載用半導体を生産するJSMC(台湾の半導体ファウンドリー企業PSMCとSBIホールディングスが出資)の工場が宮城県黒川郡大衡村に建設される。TSMCが進出した熊本では、朝の通勤時間帯に乗降客の多さで無人駅が大変な騒ぎになっていると聞いている。さらに北上市にも(別メーカーによる)半導体工場の建設計画がある。ナノテラスの稼働に加え、これらが形になれば半導体関連企業も潤い経済活動が活性化する。そうなれば、ゴム業界にも明るい兆しが出てくるだろう」とあいさつした。

 引き続き、議長に選出された常務理事の森岡仁史氏(森岡商会社長)の議事進行のもと、①令和5年度事業報告の件②令和5年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、剰余金処分案及び監査報告の件③令和6年度事業計画案並びに収支予算案承認の件④令和6年度経費の賦課割合並びに徴収方法決定の件⑤令和6年度借入金最高限度額決定の件⑥役員改選の件――が審議され原案通り可決した。

 今期事業は事業所視察等の開催や会報の発行(年1回)、業界情報の提供、研修会・勉強会の実施等を行う。役員改選では理事長・副理事長・常務理事ともに再任となった。

 総会終了後には、総会会場ビルに隣接するANAホリデイイン仙台で、懇親会が開催された。再任となった安倍理事長のあいさつの後、弘進ゴムの西井英正社長が乾杯の発声を行い、歓談に入った。中締めは、小田原宗弘副理事長(高進商事社長)が行い、三本締めで締めた。

関連記事

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • 海から考えるカーボンニュートラル
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた
  • とある市場の天然ゴム先物