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17年12月期第2四半期

住友ゴム工業、主力タイヤ事業の売上収益2桁増

タイヤ 2017-08-22

説明する池田社長


 住友ゴム工業が8月8日に発表した17年12月期の第2四半期(1-6月)業績は、主力のタイヤ事業における販売が世界的な経済の回復傾向に沿って堅調に推移したため売上収益で4,034億円、前年同期比12%増の2桁増となったが、事業利益(売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出)は218億円、同28%減、営業利益212億円、同27%減、四半期純利益の利益面では124億円、同31%減と天然ゴムや石油系など原材料価格の高騰が影響し、いずれも減益となった。事業利益での天然ゴムや石油系などの原材料のマイナス要因は221億円(天然ゴム123億円、石油系95億円、その他3億円)となった。事業別ではタイヤ事業の売上収益は増収、減益に。国内市販用タイヤは「ダンロップ」ブランドでは高付加価値商品が、「ファルケン」ブランドでは高性能タイヤが拡販につながり、新車用も軽自動車を中心に自動車生産台数が前年同期を上回ったことに加え、納入車種拡大によるシェアアップに努めたことから販売数量、売上収益ともに前年同期を上回った。


 海外市販用タイヤは北米・欧州を中心に販売が伸び、販売数量や売上収益は前年を上回った。「米国市場ではSUVタイヤの新製品が好調で生産が追いつかない」(池田育嗣社長)と好調だ。

 海外新車用タイヤも中国をはじめブラジル、トルコでの納入拡大、欧州においても増販し、売上収益は前年同期を上回った。

 スポーツ事業は売上収益、事業利益とも前年同期を上回った。国内ゴルフ用品は他社製品との競争激化の影響を受け、減収に。一方、海外のゴルフ用品は主に米国で「スリクソン」ゴルフボールを拡販、前期同期を上回り増収増益となった。

 産業品他事業も増収増益となった。医療用精密ゴム部品、制振事業が堅調に推移。またOA機器用精密ゴム部品、土木海洋などインフラビジネスも堅調に推移し増収、事業利益は倍増となった。

通期業績を上方修正
 同社は、第2四半期においてタイヤ事業が世界的な経済の回復傾向にあり堅調に推移したこと、また原材料が年初から下落傾向となったことを理由に通期業績を上方修正した。

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