17年12月期第2四半期
ブリヂストン、タイヤ販売好調で増収
タイヤ 2017-08-22
ブリヂストンが8月9日に発表した17年12月期第2四半期業績は、売上高が1兆7,428億4,700万円で前期比5.8%増、営業利益が2,023億4,000万円で同7.3%減、経常利益が1,958億2,700万円で同8.5%減、四半期純利益が1,318億3,900万円で同6.9%増だった。乗用車用、トラック・バス用とも世界的に需要が堅調で、鉱山車両用(ORR)大型タイヤも回復基調にあり売上高が増加した。「昨年を底にして、タイヤ需要が戻っている」(江藤彰洋執行役副社長CFO・財務担当)という。一方、営業利益と経常利益は原材料価格高騰の影響により減少した。
営業利益でみると、原材料によるマイナスが680億円に膨らみ、前年同期比159億円の減少となった。売値MIX数量他で651億円プラスしたがカバーし切れなかった。「上期は販売数量が増加した。値上げにより売値もアップしているが、タイムラグがある」(同)という。
部門別では、タイヤ部門は売上高1兆4,397億円で同6%増、営業利益1,851億円で同7%減。多角化部門は売上高3,107億円で同3%増、営業利益171億円で同12%減だった。
タイヤは北米で乗用車用が減少したほかは、日本、欧州、中国・アジアとも堅調。鉱山車両用の売上高は、超大型が同15%増、大型が同45%増。
通期業績予想については同日上方修正を発表した。それによると売上高が3兆7,000億円(前回予想3兆6,300億円)で前期比10.9%増、営業利益が4,640億円(同4,520億円)で同3.2%増、経常利益が4,390億円(同4,330億円)で同1.5%増、当期純利益が2,890億円(同2,800億円)で同8.8%増。
営業利益段階でみると、原材料価格高騰による影響が1,260億円に達するが、「収益性の高い鉱山車両用大型タイヤの販売増と値上げの浸透」(同)など売値MIX数量要因で1,744億円プラスすることで、前期比144億円の増益予想。
会見での江藤副社長の発言
■原材料価格については、足元は今年2月段階での想定よりも若干低い水準にあるが、この状態が今後も継続していくのかは分からない。このまま低水準が続いたとしても、単純に製品値下げにつながるとは考えていない。
■タイヤ値上げは夏用、冬用とも計画通り進んでいる。タイムラグがあるので上期はそれほどプラス効果はなかったが、下期はしっかり浸透し原材料高騰分を取り返せるだろう。
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