17年12月期第2四半期
横浜ゴム、ATG効果もあり大幅増収増益
タイヤ 2017-08-22
横浜ゴムの17年12月期第2四半期業績は、売上高が3,108億3,700万円で前年同期比15.9%増、営業利益が183億5,100万円で同16.8%増、経常利益が189億8,000万円で同53.5%増、四半期純利益が114億2,200万円で同38.7%増と大幅な増収増益となった。タイヤ販売が国内外で好調で、ホース配管や自動車用接着剤の販売も伸びた。また昨年買収したアライアンスタイヤグループ(ATG)の売り上げが加わったことで大幅増収となった。営業利益は原材料価格高騰により84億円減少したが、販売量増加による49億円、価格・MIXによる31億円に加え、ATGの営業利益52億円が加わったことで前年同期に比べ26億円の増益となった。
タイヤ事業は、売上高が2,215億円で同6.4%増、営業利益が131億円で同8.9%増。海外は中国が引き続き好調。昨年まで不振だったロシアも回復し前年同期に比べ3割増収した。北米、欧州も好調だったが、フィリピン工場の火災の影響で生産量が減少し「受注に対応仕切れなかった」(山石昌孝社長)ため取りこぼしもあった。国内市販用は値上げ前の駆け込み需要はあったが、値上げによる売り上げ増は限定的だった。
MB事業は売上高が550億円で同2.3%減、営業利益が32億円で同7.9%減。売上高のうちホース配管は220億円で同6.0%増、工業資材は129億円で同2.8%減、ハマタイトは123億円で同0.7%増、航空部品は78億円で同22.3%減。工業用品はマリンホースの需要が減少、航空部品は化粧室ユニットの納入が終了したため減収した。
通期業績予想については同日上方修正を発表した。それによると売上高は6,600億円(前回予想と変らず)で前期比10.7%増、営業利益が500億円(前回予想475億円)で同18.2%増、経常利益が480億円(同435億円)で同22.7%増、当期純利益が300億円(前回予想と変らず)で同59.7%増。
原材料価格が当初想定を下回ったこと、為替が円安に振れたことで利益を上方修正したが、「売上高はフィリピン工場の火災による影響で生産量が減少するため据え置いた」(同)。
営業利益については、原材料価格高騰で166億円のマイナスを予想するが、値上げ浸透による効果等で113億円のプラスに加え、為替円安、ATG効果などにより前年同期に比べ77億円の増益を予想している。
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