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生産財タイヤ事業の拡大図る

横浜ゴムが愛知タイヤ工業を買収へ

タイヤ 2017-01-06

 横浜ゴムは1月6日、産業車両用タイヤを製造販売する愛知タイヤ工業(愛知県小牧市、長瀬正義社長)を買収すると発表した。2017年3月中の買収完了を想定している。買収額は明らかにしていない。買収により、生産財タイヤ事業の拡大を図る。

 愛知タイヤ工業は、16年3月期の売上高が74億円、営業利益が5億9,000万円。愛知県の小牧市と春日井市にそれぞれ工場を有している。産業車両用タイヤであるクッションタイヤやソリッドタイヤの製造・販売を行い、国内を中心に日系の産業車両メーカーと広く取引している。 

 今回の買収は、愛知タイヤ工業からの話に横浜ゴムが応じたもの。横浜ゴムは自社ブランドでソリッドタイヤを委託生産しているが、「ブランドとしてまだ強いとは言えなかった」(横浜ゴム)ため、産業車両用タイヤに強みを持つ愛知タイヤ工業とのシナジーが高いと判断した。

 横浜ゴムは現在、中期経営計画「GD100」のフェーズⅣ(2015-2017年)に取り組んでおり、タイヤ事業戦略の柱のひとつとして「生産財タイヤ事業の拡大に向けた戦略」を掲げている。15年10月には米国ミシシッピ州のトラック・バス用タイヤ新工場を稼働させ、16年7月にはオフハイウエイタイヤの専業メーカーであるAlliance Tire Groupを買収するなど拡大を促進。今回の愛知タイヤ工業の買収により、生産財タイヤ事業を一層強化・拡大させる考えだ。

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