日本グッドイヤーのVector 4Seasons Hybrid
富士スピードウェイで試乗会
タイヤ 2016-10-14
日本グッドイヤーは10月5日、オールシーズンタイヤ「Vector 4Seasons Hybrid(ベクターフォーシーズンズハイブリッド)」の試乗会を開催した。
同タイヤは、雪上やウエット路での高い排水性、ドライ路での優れた走行性能を両立したオールシーズンタイヤ。夏季のドライ・ウエット路面から、冬季の雪道まで走行することができる。1年を通じて走れるため、冬タイヤを別途購入する必要がなく、季節ごとのタイヤの履き替えも不要。外したタイヤの置き場に困ることもない。
試乗会であいさつに立った同社の金原雄次郎社長は「8月の発売後、販売店の拡大を図っている。グッドイヤーは、オールシーズンタイヤを日本に定着させたいと考えている。オールシーズンタイヤと言えばグッドイヤー、グッドイヤーと言えばオールシーズンタイヤと認知されるようにしたい」と語った。
正直驚いた
富士スピードウェイのショートサーキットを使用した試乗会を終えての感想は、「正直驚いた」の一言に尽きる。コースには、スラロームやウエット路面に加え、圧雪路が用意されていた。
今回は、そのコースで夏タイヤ「Efficient―Grip」、スタッドレスタイヤ「ICE NAVI」との走行比較を行ったのだが、Vector 4Seasons Hybridはドライ、ウエット路では夏タイヤと遜色なく、圧雪路でもスタッドレスタイヤとの差をそれほど感じることはなかった。ドライ、ウエット、圧雪路の全てにおいて安定した走行ができ、スタッドレスタイヤでのスラロームやウエット路、夏タイヤでの圧雪路に感じた不安感は一切なかった。
「Vector 4Seasons Hybridは、無頓着な人におススメです」と、会場で行われたトークセッションで、GTドライバーである片岡龍也氏が言っていた。峠をガンガン攻めたいこだわりのユーザーや北海道や東北のような降雪地域に住むユーザーには、それぞれの用途に見合ったタイヤが必要になるだろう。ただ、東京や名古屋、大阪といった非降雪地域での普段使い、予期せぬ降雪には、経済性や利便性を考えると1年中履きっ放しというオールシーズンタイヤという選択肢がある。それを示してくれた試乗会だった。
休日にしか車に乗らない記者でも分かったVector 4Seasons Hybridの優れた性能は、同日に行われた一般消費者向けの試乗会でも伝わったのではないかと思う。金原社長は「発売以降、手応えを感じている。一般消費者向けの試乗会でも良さを分かってもらえると思う」と語ってくれたが、日本でオールシーズンタイヤという市場がどう盛り上がるのか。今後が注目される。
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