乗用車用スタッドレスタイヤ
横浜ゴム、「iceGUARD6」の凄さとは ①冬用タイヤの違い
タイヤ 2018-02-14
横浜ゴムが、昨年9月1日に発売した乗用車用スタッドレスタイヤの新製品「iceGUARD6」。従来品である「iceGUARD5PLUS」に比べ氷上制動性能を15%、ウェット制動性能を5%向上するなど、同社がヨコハマ・スタッドレスタイヤの最高傑作とする「iceGUARD6」には、その性能を支える様々なテクノロジーが詰め込まれている。2月1日、同社のタイヤテストコースである「北海道タイヤテストセンター(TTCH)」(北海道旭川市)で、屋内氷盤試験場(1月5日から稼働開始)などを使用した試乗会が開催された。試乗会ではタイヤの違い、採用したコンパウンド、パターンの違いによって、性能にどれだけの差が出るのか、貴重な体験をすることができた。今回はタイヤの違いによる差をリポートする。
地域に合ったタイヤ開発の重要性を知る
一口に冬用タイヤと言っても、世界では地域によって大きく異なる。北米はオールシーズンタイヤ、欧州はウィンタータイヤ、北欧やロシアはスタッドタイヤ、そして日本はスタッドレスタイヤ。それぞれの地域の道路事情や気温、降雪量等によって求められる特性は違ってくる。
試乗会では、モータージャーナリストの日下部保雄さんが運転する車に同乗し、「iceGUARD6」、欧州向けのウィンタータイヤ「V905」、北米向けのオールシーズンタイヤ「S323」を屋内氷盤試験場の氷盤路面、雪上ハンドリング路で比較した。
結論を先に書くと、日本の道路事情、気候に合わせ、氷雪性能を重視し開発されたスタッドレスタイヤが、日本で走る限り、他地域の道路事情、気候に合わせて開発された冬用タイヤに劣るということはない。氷盤路面でも、雪上ハンドリング路でも最も高いパフォーマンスを発揮していたのがスタッドレスタイヤだ。
氷盤路面での制動距離(時速30キロからのフルブレーキ)は、スタッドレスタイヤがオールシーズンタイヤに比べ約30%、ウィンタータイヤに比べ約20%も手前で停車した。スタッドレスタイヤはブレーキの減速感も高く、ブレーキを踏んだ瞬間から「きっと止まる」という安心感もあった。
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