住友ゴム工業が東北大学、理化学研究所、高輝度光科学研究センターと共同で、リチウム硫黄電池材料に用いる硫黄化合物の可視化に成功した。大型放射光施設であるSPring-8を活用し、テンダーX線ナノスコープ(テンダーX線タイコグラフィ)と呼ばれる技術を世界で初めて確立、可視化に繋げた。今回の技術はリチウム硫黄電池の性能向上だけでなく、将来的にタイヤへの応用、生命科学分野への展開等が期待される。

 硫黄の可視化に取り組んだきっかけが、タイヤの性能持続技術。住友ゴム工業は、安全性能と環境性能を一層高めたタイヤ開発および周辺サービス展開のコンセプトである「SMART TYRE CONCEPT」を推進しているが、そのコンセプトに欠かせないのが性能持続技術の向上だ。「タイヤは使用していくと徐々に硬くなり、それとともに性能が低下していく。その原因の一つが、ゴムの架橋に用いられる硫黄だ。使用時に熱がかかることで、高分子同士を結びつけている硫黄の状態が変化し、ゴムが劣化する。性能持続技術を向上させるために、ゴム中の硫黄を可視化したいと考えた」(研究開発本部分析センター金子房恵氏)。

 ただ、タイヤ用ゴムの硫黄を可視化することは容易ではない。その理由が含有量と大きさだ。「タイヤ用ゴムは、

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