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2023年3月期第2四半期業績

藤倉コンポジット、産業用資材は増収減益、引布加工品は増収黒字転換

決算 2022-11-10

 藤倉コンポジットの2023年3月期第2四半期(4~9月)業績は、売上高が202億8,400万円で前年同期比15.0%増、営業利益が21億7,100万円で同1.2%減、経常利益が27億9,900万円で同12.7%増、四半期純利益が21億100万円で同8.3%増だった。

 セグメント別にみると、産業用資材は売上高が115億6,900万円で同1.5%増、営業利益が4,000万円で同95.8%減。

 工業用品部門は、半導体などの部品調達難や中国におけるロックダウンの影響により、主要顧客での減産が続き減収となり、稼働率の低下による操業度差損や原材料費、エネルギー費、物流費の継続的な高騰などの外部要因の影響もあり営業損失となった。制御機器部門は、液晶市場の投資の後倒しがあり低調となったが、半導体市場の設備投資が引き続き好調を維持し、医療市場も好調に推移したことで増収増益となった。

 引布加工品は売上高が23億900万円で同16.6%増、営業利益が4,400万円(前年同期は1,200万円の損失)。

 引布部門は、一般ゴム引布の新規品立ち上げなどにより好調を維持しているが、原材料費やエネルギー費などの上昇により増収減益。印刷材料部門は、輸出の受注回復および円安の影響により、増収増益。加工品部門は、円安の影響もあり舶用品の輸出が堅調に推移し増収増益となった。

 スポーツ用品は売上高が62億2,000万円で同52.4%増、営業利益が23億4,000万円で同57.2%増。

 ゴルフ用カーボンシャフト部門は、米国モデル「VENTUS」「VENTUS TR」の販売が好調に推移し、また10月発売の日本モデル「SPEEDER NX GREEN」の先行受注が計画を上回り、さらにクラブメーカー向けOEM品への採用も増えたことにより増収増益。アウトドア用品部門は、ハイキング・トレッキング市況の回復基調により売上高は大きく伸長したが、円安による仕入れ価格の継続的な高騰の影響をカバーしきれず増収減益となった。

 その他は売上高が1億8,500万円で同0.5%減、営業利益が3,000万円で同16.6%減。運送部門は、自動車関連の荷動きの低迷や原油価格の継続的な高騰による燃料費上昇などにより減収減益となった。

 通期業績予想を上方修正
 同社は2023年3月期通期業績予想を上方修正した。米国市場におけるゴルフ用カーボンシャフト、半導体市場の設備投資の好調、また原材料費高騰の価格転嫁を今後も継続して進めることから、売上高および各利益が前回予想を上回る見込みとしている。

 ■2023年3月期通期業績予想
 ◇売上高=406億円(前回予想380億円、増減率6.8%増)◇営業利益=46億円(同45億円、同2.2%増)◇経常利益=53億円(同47億円、同12.8%増)◇当期純利益=43億円(同40億円、同7.5%増)

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