合成ゴムを取り巻く環境の厳しさと安定調達に向け

　6月11日、日本ゼオンが徳山工場（山口県周南市）にある合成ゴム製造設備の60％（生産量換算）を生産停止すると発表した。主にタイヤ用途に使用されるE－SBR（乳化重合スチレンブタジエンゴム）、BR（ブタジエンゴム）、手袋などに用いられるNBR（アクリロニトリルブタジエンゴム）ラテックスが対象で、E－SBR第1系列とNBRラテックスは2026年度に、BRは2028年度以降に生産を停止する。生産停止はポートフォリオ組み換えの一環だ。

　近年、国内合成ゴムメーカーは大きな決断をしている。