コラム「Front Line」
タイヤの過去最高業績を支える成長市場と戦略
会員限定 連載 2023-08-21
高付加価値品の拡販や近年進めてきた値上げ、為替円安を受け、国内タイヤメーカー4社の業績が好調だ。4社すべてが上期売上高(ブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴムは売上収益)で過去最高。通期見通しについても、すべて過去最高を見込んでいる。
通期業績予想の売上高は、ブリヂストンが4兆1,500億円、住友ゴム工業が1兆1,700億円、横浜ゴムが1兆円、TOYO TIREが5,600億円。昨年に4兆円、1兆円の節目を超えたブリヂストン、住友ゴム工業に続き、今年は横浜ゴムが1兆円、TOYO TIREが5,000億円という節目を超える見込みだ。
タイヤメーカーの売上高は、新型コロナの感染拡大、米中貿易摩擦やロシアのウクライナ侵攻といった地政学的影響も大きく受けたが、総じてみるとその数字は近年右肩上がりにある。市場拡大が見込めない国内を尻目に、海外市場で大きく伸ばしてきた。
2023年見通しの海外売上高を10年前の2014年実績と比較すると、
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