コラム「Front Line」
合成ゴムの価値、必要性を問う値上げも
会員限定 連載 2023-06-19
合成ゴムの素原料であるナフサやブタジエンといった価格が一時期に比べ下がる中、合成ゴム価格にも下落を期待する声は少なくない。合成ゴム価格決定方式の一つであるフォーミュラには、ナフサやブタジエン価格に連動する部分が含まれており、確かにここは原料価格が下落すれば自ずと連動する。ただ、足元の合成ゴム価格は、それほど単純な動きにならなそうだ。合成ゴムの価格には電気代などのユーティリティコストや物流費、人件費等が加味される。それぞれが高騰していることに加え、事業継続性の観点から、足元の価格維持もしくは値上げが見込まれている。
足元のナフサ、ブタジエン価格は一時期に比べ下げている。2023年1~3月の国産ナフサ価格はキロリットルあたり6万6,500円。ウクライナ情勢等の影響により過去最高値を更新した2022年4~6月の同8万6,100円からは約23%下落しており、足元のブタジエン価格も直近の高値からは3割ほど安い。
原料価格だけを見れば下がりそうな合成ゴム価格だが、
-
コラム「Front Line」
天然ゴムのトレーサビリティ確保の動きが活発化
連載 2023-09-25
-
コラム「Front Line」
老朽化が進む中で生き残っていくには
連載 2023-09-18
-
コラム「Front Line」
社会と安全を支えるタイヤ整備という仕事
連載 2023-09-11
-
コラム「Front Line」
原材料のサステナブル化の課題を乗り越える協業の可能性
連載 2023-09-04
-
コラム「Front Line」
自動車部品と合成ゴムの好対照な第1四半期
連載 2023-08-28
-
コラム「Front Line」
タイヤの過去最高業績を支える成長市場と戦略
連載 2023-08-21
-
コラム「Front Line」
自動車、半導体など多くの産業を揺るがす欧州PFAS規制案の行
連載 2023-08-07
-
コラム「Front Line」
値上げよりも深刻な人材の問題
連載 2023-07-31
-
コラム「Front Line」
持続可能な物流に向け、超えなければならない2024年問題
連載 2023-07-24