中小企業にとって高いハードル越え
岡安ゴム主催の職域接種スタートへ
その他 2021-07-02
新型コロナワクチンの接種が加速をみせる中、岡安ゴム主催の合同の職域接種が7月4日からスタートする。7月4日、11日、18日に1回目の接種を行い、2回目の接種はそれぞれ4週間後の8月1日、8日、15日に実施する。岡安ゴムが滋賀県草津市の本社を会場として提供する。
職域接種は1,000人以上の接種対象者が必要とされ、接種にあたる医療従事者や接種会場は自前で確保しなければならない。中小企業にとって、これらのハードルは非常に高く、それはパートを含め従業員90人強の岡安ゴムにとっても同様だ。
今回の職域接種について、事務局を務める岡安ゴムの岡敬二郎取締役営業管理部部長は「中小企業はリモートワークが難しく、ビジネス的にも弱い立場にある。一方で職場は小さく、感染者が出るとクラスターを発生させる可能性があり、会社自体を止めなければならなくなる。中小企業こそ接種を進めなければならないと考え、そこに社会的意義も感じた。また、当社が理事長会社を務める西部工業用ゴム製品卸商業組合(西部ゴム商組)や周辺住民の方にも貢献したいと考えた」という。
接種は岡安ゴムが主催し、西部ゴム商組との共催で実施。草津総合病院(滋賀県草津市)、済生会滋賀県病院(栗東市)、ふれあい診療所(同)、えとうクリニック(野洲市)の協力を得た。
7月4日に200人、11日に400人、18日に400人の合計1,000人の接種を行う予定。ワクチンも人数分確保している。滋賀県および関西圏を中心とした岡安ゴムの取引先や関係企業、西部ゴム商組の組合企業や賛助会員、岡安ゴム周辺住民に案内を行い、「地方の中小企業の方からの反響が大きい」(岡取締役)。
6月14日の申し込み完了から、接種実施に至るまでのハードルは決して低くなかったという。「医療従事者の確保だけでなく、状況が時々刻々と変化する中、例えば申請は国、許可は自治体など国や各自治体、各業者にまたがった仕組みや情報等を整理し、調整、統合していくのが容易ではなかった」(同)。
岡取締役は、職域接種実施に繋げることのできた今回の経験をまとめ、広く発信したいと考えている。「職域接種の新規申請受け付けは一時停止となったため、今回の経験が中小企業が開催する職域接種のモデルにはなることは難しいかもしれないが、今回得たものが今後何かの知見になれば良いと考えている」(同)と話す。
中小企業が主催する合同の職域接種という高いハードルを越えて得たものは、決して小さくなかったようだ。
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