【特集】CMB
三福工業、フッ素ゴム・黒物・白物樹脂とも順調
原材料 2017-08-07
三福工業の17年3月期コンパウンド事業は、売上高がほぼ横ばい、利益は大きく伸びた。
フッ素ゴムは、エンジンのダウンサイジング化などを背景に、毎年需要が増加しており同期も堅調に推移した。黒物樹脂、白物樹脂の工場はフル稼働の状況が継続している。「黒物、白物ともに、過去には経験したことのない忙しさ」(三福工業)だという。
オレフィン系TPE(熱可塑性エラストマー)のファイナルコンパウンドを行う福島第4工場は立ち上げに注力している。当初は「18年度の下半期からの本格的な立ち上げを目標にしていた」(同)が、17年度に入って徐々に引き合いが増えている。第4工場は生産設備の能力に余力があるものの、人員の部分が課題となっている。「当社は3-4年前から黒物、白物で選択と集中を行うとともに、人材の採用も積極的に行ってきた。黒物、白物を生産する福島第1、2、3工場が軌道に乗り、次は第4工場と思っていた矢先、第4工場が想定より早く立ち上がる見込みとなっている。第4工場は新しいノウハウであり、オペレータにその技術が必要になる。早急に教育を行っていきたい」(同)。人の確保に向けた働き方改革も行っていく。
18年3月期の見通しは、黒物、白物、フッ素ゴムが順調に推移する中、第4工場の生産が業績に大きく寄与する。「今年度の状況を踏まえて、中期経営計画の数字の見直しも必要になると考えている」(同)。
同ラインではグレードを切り替えやすくする投資を実施。今年度中に完了する。
今期は、3カ所借りている外部倉庫の削減を進めていく考え。福島工場近隣の土地に倉庫を建設するか、今年中に決定する見通しだ。
タイ・チョンブリ県に現地のCharoensin Groupと設立したフッ素ゴムコンパウンドの製造販売会社「CS Mitsufuku
Elastomers」は、駐在員がすでに現地での業務を開始し、10月には機械搬入を終えて稼働を開始する予定。タイ国内に加え、近隣国への自動車部品需要に対応する。来年度から本格稼働し、早期の安定稼働を目指す。フル生産で、年間300トン弱の生産を予定している。
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