【特集】CMB
盛上ゴム工業、上期は自動車関連主体に堅調
原材料 2017-08-07
盛上ゴム工業は、黒物A練り・B練りのほか、色物A練り・B練り、特殊ゴム練り、リボン分出し、ペレット加工などを主力としている。これらは高萩工場(茨城県高萩市)において、ISO9001に基づく厳密な品質管理体制のもと高品質品として生産されている。
同工場の生産ラインは9号バンバリーミキサー1基、6号バンバリーミキサー1基、75L加圧ニーダー1基など充実している。さらに増加傾向にある色ゴム及びシリコーン専用ラインとして55Lニーダーラインを有している。また近年16インチロール1基をシリコーン専用ラインに変更したほか、リボンエースの導入などで納期短縮を実現している。
最近の生産動向は、主力の自動車関連向けに加えて、インフラ関連向けと推測されるオーダーなどにより、昨年9月以降回復基調となった。今年に入っても自動車関連主体に受注は安定しており、生産量は比較的堅調に推移している。このため16年度の売上高は一桁の増加となった。一方で下期以降に関しては、現段階では需要が継続するかは見通せないとして、17年度の売上高は横ばいとなると見込んでいる。このため、自動車用関連向けを主体に小回りの効く営業を展開し、受注確保に注力している。
同社では今後、国内自動車生産台数の増加は見込めないとの予測から、新規案件にも積極的に取り組んでいる。特にインフラ関連や戸建て住宅用制震ゴム製品向けなどの分野を開拓している。
また同社では、従業員の知識や経験の一層のレベルアップも、積極的に推進している。これにより、顧客のニーズに的確に合致した要求品質を実現しており、受注獲得に繋がっている。
従業員の技術向上といったソフト面に加えて、設備などハード面の充実も進めている。具体的には13年3月に少量薬品計量装置をロールラインに導入し、トレーサビリティの強化を図ったことに続き、同装置を他のラインにも装備の予定でいる。また高品質と発色性の良さが高評価を得ている色物ライン充実のため、バッチオフマシンや梱包機などを導入し再構築を実施し15年から本格稼働している。
今後も黒物ニーダーラインの一部や、特殊練りラインの更新など設備投資を予定しているほか、将来的には工場建屋の補修・改築も検討するなど、一層の品質アップや納期短縮などに努め、顧客満足度の向上により受注拡大を目指す方針でいる。
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