ドイツのタイヤ展示会で訴求
ランクセス、持続可能性に優れたタイヤ生産へソリューション提案
原材料 2023-04-10
ランクセスは3月21日から23日まで、ドイツのハノーバーで開始された「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2023」に出展し、同社のラインケミービジネスユニットが展開する持続可能性に優れたタイヤ生産のための新たな製品ソリューションを発表した。
今回紹介したのは、新製品の老化防止剤「ブルカノックスHS」やシリコンフリーの離型剤、脱硫用ゴム加工助剤「アクチプラスト79」の3種。
老化防止剤の「ブルカノックスHS」は、50%以上が持続可能な原材料からなり、事前にマスバランス方式により個別に認証を取得。ISCC PLUSによる認証(国際持続可能性カーボン認証)により、信頼できるバランスの基準が満たされ、正しく適用されていることが証明されている。同製品を製造するブルンスビュッテルの生産工場の設備は、2023年末までに同認証を取得する予定で、これによりタイヤメーカーは新たに評価・承認することなく、特性面で従来品と完全に一致する「ブルカノックスHS」を使用できるようになる。
また、タイヤ製造時のシリコンフリーの離型剤がもたらすメリットについても紹介。タイヤ製造時の成型プロセスでは、基本的にプレス機による未加硫タイヤの成型、加硫、離型で構成されるが、シリコンフリーの離型剤を使用することで工程全体の障害が少なく、クリーンに実行できるようになる。それにより、シーラントや低ノイズタイヤの製造に影響するシリコンによる負担もなくなる。
また、基本的にシール層、低騒音発泡体、タイヤ空気圧センサーを確実に接着するためには、離型剤のシリコン残留物を離型後に完全に除去する必要があり、レーザーや化学薬品を用いてタイヤの内面を入念に洗浄しなければならない。シリコンフリーの離型剤はこれらのコストを削減し、持続可能性に大きく貢献する。
ゴム加工助剤「アクチプラスト79」は、脱硫による古タイヤのリサイクルに貢献。形成されたラジカルと反応することで、壊れた架橋が再形成されるのを防ぎ、天然ゴム、合成ゴムおよびこれらのゴムパウンドに適している。同製品により再生ゴムの品質が大幅に向上するため、最終製品の特性を損なうことなく、より多くの再生材料を新コンパウンドに加えることができる。
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