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2019年12月期業績

東海カーボン、カーボンブラック事業は増収減益

原材料 2020-02-18

長坂一社長


 東海カーボンは2月17日、本社(東京都港区)で2019年12月期決算説明会を開催。長坂一代表取締役社長らが出席した。

 同社の2019年12月期業績は、売上高が2,620億2,800万円で前年同期比13.3%増、営業利益が543億4,400万円で同25.6%減、経常利益が529億8,600万円で同27.4%減、純利益が319億9,400万円で同56.4%減となった。

 セグメント別のうち、カーボンブラック事業は売上高が1,017億5,100万円で同32.3%増、営業利益が85億1,200万円で同18.4%減。アジア地域では米中貿易摩擦の影響を受け、タイヤメーカー向けの販売数量が前期比で減少。一方、米国の新拠点Tokai Carbon CBが2018年9月から連結寄与していることで、全体の販売数量は前期に比べ上昇した。また利益は、原価率の上昇により、特に第4四半期にかけてマージンが悪化したことが響いた。

 決算説明会の席上、長坂一社長はカーボンブラックの環境について、「アメリカは、9月から経済がマイナス成長となっており、自動車も同様だ。すぐに回復というのは難しいだろう。

 タイヤメーカーが、海外で一番儲けとしているのはトラック・バス用の大型タイヤだ。当社としても、スペシャルなものをより多く開発し、付加価値を付けてこの様な分野でもっと伸ばしていきたいと考えている。

 荷重のかかるトラック・バス用タイヤは技術の集積だ。そこで利益が落ちると、間接的に当社にも影響が出るが、それが今出ている。

 経済が回復していけば、良くなるだろうが、時間は掛かるとみている」と語った。

 2020年12月期の通期業績は、売上高が2,512億円で前期比4.1%減、営業利益が282億円で同48.1%減、経常利益が278億円で同47.5%減、純利益が166億円で同48.1%減を見込んでいる。そのうちカーボンブラック事業は売上高が933億円で同8.3%減、営業利益が76億円で同10.7%減を見込む。

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