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走行シーンのプロモーションビデオを撮影

宇部興産、植物由来の素材を使用したコンセプトカーが完成

原材料 2019-10-25

CNF部品を使用したコンセプトカー(NCVプロジェクト提供)


 宇部興産は10月23日、植物由来のセルロースナノファイバー(CNF)部品を使用したコンセプトカーが完成し、走行シーンのプロモーションビデオを「宇部興産専用道路」(山口県宇部市-美祢市、全長31.94キロメートル)で撮影したと発表した。プロモーションビデオは、第46回東京モーターショーの環境省ブースで上映されるほか、YouTubeの環境省公式チャンネルでも公開されている。



 コンセプトカーの走行シーンを撮影した宇部興産専用道路は、「日本一長い私道」として知られる同社のセメント製造設備の一部。映像では、植物由来の材料がふんだんに使われた自動車が緑豊かな風景の中をさっそうと走り抜けるイメージが表現されている。

 同社は環境省のNCV(Nano Cellulose Vehicle)プロジェクトに参画し、CNFとナイロンによる自動車部品に適した複合材料の組成検討や材料の試作・提供を行ってきた。同プロジェクトは2016年に京都大学、一般社団法人産業環境管理協会など20以上の研究機関、企業などが参加して発足。植物由来の素材であり、鋼鉄の5分の1の軽さで、かつ5倍の強度を持つCNFを活用した材料(複合樹脂など)で自動車を軽量化し、CO2排出量を削減することを目標に推進してきた。CNFの自動車部品への応用は日本が世界に誇るフラグシップ技術。この中で宇部興産は、ナイロンの国内トップメーカーとしての技術と知見を生かし、車両のインテークマニホールドの材料としてCNFとナイロンの複合材料の組成検討と試作・提供を担当した。

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