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販売するPE数量の約7%

宇部興産千葉工場、低密度PEの品質検査で不正

原材料 2018-02-26

山本謙宇部興産社長


 宇部興産の山本謙社長は2月23日記者会見し、同社と丸善石油化学の折半出資会社である宇部丸善ポリエチレンが販売する低密度ポリエチレン(以下PE)製品の一部について、生産していた宇部興産千葉石油化学工場が顧客との契約に基づき実施するべき製品検査項目の一部がなされていなかったことを明らかにした。対象製品は低密度PEのうち主として電力ケーブル、通信ケーブルの被覆材料向けに販売された製品。宇部丸善ポリエチレンが販売するPE数量の約7%にあたる。

 17年11月から宇部興産グループ全製品の品質調査を行っていたなかで、顧客への納入仕様書に規定された製品検査項目の一部について、実際には試験・分析をしていないにもかかわらず検査成績表にはデータが記載されていた事実が12月11日に確認されたもの。同行為は1990年代にまで遡るという。

 検査項目は全体で75、うち未検査は16(顧客により検査項目数、内容は異なる)。なお顧客数は33企業グループ50社。すでに大手ユーザーである8企業グループ21社には23日現在で説明済み、他社についても今後説明していく。

 今後の対応方針については、2月21日付で利害関係のない弁護士及び社外取締役で構成する調査委員会を設置、原因究明および対策本部(本部長=山本謙社長)が策定する再発防止策ならびに対応策全般につき妥当性を確認していくとしている。

 【記者会見における主な質疑】
 Q.発表が遅れたのはなぜか。経営責任は。
 A.品質の確認を急いだ。また顧客への説明を最優先した。不正が継続し、それを是正できなかったのは経営に責任がある。内部統制にも問題があった。

 Q.書き込んでいたデータは何か。
 A.過去の実績値を記載していた。90年代以降、一部の検査について実施していなかったが、他の検査から推定できる+αのものなのでそうしたのではないかと思う。使用上、品質に問題はない。

 Q.なんで問題ないと言えるのか。
 A.機械特性(引張強度)、電気特性(誘電率)など技術的見地から大丈夫だと推定できる。また90年代以降のプラントの過去の運転状況からみても問題はないといえる。

 Q.組織ぐるみではないのか。
 A.検査分析する部署の中のPEメンバーと管理する直属の上司という狭い中で自己完結的に行われていた。外部の目がなかった。システム的に内部統制の脆弱性はあった。さらに倫理観にも欠けていた。

 Q.規模はどの程度か。
 A.PE全体で年間13,000t、売上額で250億円。そのうちの7%に当たる部分だ。

 Q.説明済みの会社から損害賠償の話は。
 A.出ていない。

 Q.原発での使用実績は。
 A.現在調査中だ。

 Q.顧客の範囲は。
 A.すべて国内である。

 Q.千葉工場には合成ゴムのプラントもあるが大丈夫か。
 A.合成ゴムはまったく問題ない。

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