46人が参加
墨東ゴム工業会、ノブカワの福島工場を視察
工業用品 2017-10-13
墨東ゴム工業会(会長/堀田秀敏ホッティーポリマー社長)は10月5日、恒例の日帰り視察会を福島県二本松市の「ノブカワ福島工場」を視察先に、46人が参加し開催した。当日は東武伊勢崎線鐘ヶ淵駅に集合し8時30分にバスで出発、首都高速や東北道を一路北上し二本松観光センター隊士館で昼食休憩となった。
ノブカワ福島工場には13時に到着した。ノブカワは、ゴム精練や押出スポンジ製品(製品名/ネオロン)などを製造しているメーカーで、同社の野田明志社長は、日本ゴム精練工業会の会長も務めている。福島工場は92年3月に開設され、1万3,000坪の広大な敷地を有している。敷地内にはマスターバッチ工場、ネオロン工場、プレス成型工場など延べ建坪3,500坪の工場建屋が整然と配置されている。
工場到着後、会議室で工場概要説明が行われた。冒頭野田社長が「今回の工場見学は40人以上と過去最高の人数となり、それだけ弊社に興味を持って頂き大変ありがたく思う。日頃皆さんが扱っているゴム製品が、原材料から製品となっていく過程を見学してより一層知識を深め、日常の仕事を有意義なものにしてほしい」とあいさつした。
参加者は2班に分かれて原材料保管庫、マスターバッチ工場、プレス成型工場、ネオロン工場を視察した。原材料保管庫は、コンピュータによる薬品自動倉庫システムと配合管理を行う少量薬品計量装置を導入している。参加者は、各種原材料が配合レシピに忠実に調合され、バケットに自動で運ばれる様子に見入っていた。さらに、加工前に温めた方が加工しやすい原材料を、室内を一定温度に加温する加温庫の内部も見学した。
マスターバッチ工場は、ミキサーを地下に配置したことで、各種原材料の飛散を防止しクリーンな作業環境を実現しているのが最大の特徴。これに加え各種原材料の自動計量装置やミキシングコントローラーなど最新鋭設備で、ミキサーから連続的にリボン加工装置まで安定的に生産可能なラインを配置している。参加者は、A練り及びB練りラインそれぞれの、地下ミキサーから練られたゴムがバケットコンベヤで運ばれロールやバッチオフマシンなどを経て梱包されるまでの過程を熱心に見入っていた。
プレス成型工場は700トンプレスなど数多くの設備を有している。参加者はゴム板成型技術を活用し、高機能ゴム板を始めプレス成型にも新たな展開を行っているとの説明に興味深く聞き入っていた。
ネオロン工場は、UHF加硫4ラインとHAV連続加工装置を配置し、2重押出が可能なライン構成となっている。このラインは混練からスポンジソリッド成型まで一貫した品質管理体制を構築し、多様化するユーザーニーズに対応しているとの説明があり、どの様な形状にも対応できるのかなどの質問があった。
視察終了後、堀田会長が「原材料計量から精練、成型といった一連の過程の大半を、ここまで見せて良いのかと思えるほど見させて頂き、感謝申し上げる。日頃取り扱っているゴム製品がどの様に作られているかを改めて認識できた有意義な視察となった」とあいさつした。
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