北米事業、増産投資の方向で検討
【新社長インタビュー】西川ゴム工業社長福岡美朝氏、次世代経営層の育成図る
工業用品 2017-09-04
■北米事業の見直し
米国トランプ大統領の公約のひとつである北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉が始まった。当社はメキシコに工場を持つが、同国で増産投資を検討している。米国工場も生産能力が目一杯にきており、増産投資を判断する時期にきている。
一方、トヨタ自動車とマツダが電気自動車(EV)の共同開発に向けて資本提携し、2021年をめどに両社は折半投資して米国に新工場を建設することを決めた。当社はマツダのメキシコ工場に部品を供給しているので、今回の動きを注視している。
今後、米国やメキシコを含む北米事業をどうするか、計画を立てなければならないが、プラス方向、つまり生産を増強していく方向になるのではないかとみている。
■シール事業の将来性
自動車の技術革新が進んでも、当社の基幹商品であるシール製品がなくなるということはない。ただ、ドア材の軽量化が進むと、使用材料や形状が変わるという、要求品質が変わってくる可能性は十分に考えられる。
ガソリン車からEVに転換していくと、これまでエンジン音でかき消されていた外からの音の対策が求められる。さらにモーター音になると音の周波数が変わってくるので、新たな視点からの防音対策が必要になってくる。
シール材以外の防音製品では、ドアの内張りに貼る防音シートがある。これを今後、シール機能と防音性能、遮音性能を組み合わせて、新しい商品開発ができないものか、と考えている。
福岡美朝(ふくおか・よしとも)氏の略歴 1952年9月5日生まれ、64歳。89年8月西川ゴム工業入社、2003年6月理事、04年6月取締役、07年3月管理本部副本部長兼総務部長、10年3月管理本部長兼ハラスメント相談室長、12年6月常務取締役、17年6月代表取締役社長(現任)
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