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オイルミスト回収用等で拡販

弘進ゴム、耐油性と難燃性備えたダクトホースを発売

工業用品 2024-10-03

 弘進ゴムは、樹脂製ダクトホース「エレハントホースシリーズ」に新製品「エレハントホース難燃・耐油型」をラインアップし、9月1日から展開している。

新製品の「エレハントホース難燃・耐油型」。ホースを繋ぐ推奨の「CRエレハントカフス」も展開



 新製品は、特殊配合PVC(ポリ塩化ビニル)製の吸排気用ダクトホース。エレハントホースシリーズの持つ、軽量で曲げやすいフレキシブル性はそのままに、耐油性と難燃性を高いレベルで備えている。難燃性は自己消化性を有する米国のUL94規格V-1に相当し、RoHS2にも対応。マイナス10℃から50℃(連続使用の場合は40℃以下)での使用が可能となっている。

 主な用途として、工作機械組み付けのオイルミスト回収用ダクトホースを想定している。工作機械では金属を切削する際に「潤滑」「冷却」「洗浄」用途として切削油を使用する。作業中に発生する不水溶性のオイルミストには引火性があるため、安全性の観点から、ミストを回収するダクトホースにも、耐油性だけでなく難燃性を備えた素材が求められていた。

 新製品はこの要望に応え開発したもの。「耐油性ダクトホースでは、当社は後発になる。新製品を出すならプラスアルファの機能を加え、ユーザーの悩みごとを解消できるものにしたかった。耐油性と難燃性を高レベルで実現するのは技術的に簡単ではないが、構想から約2年を費やし高水準での両立を実現した」(弘進ゴム)。

 ユーザーからの新製品の評判は上々だ。「耐油性と難燃性を備えていることはもちろん、他社の耐油性ダクトホースとそれほど変わらない価格設定が評価されている。継続的な契約を含めた受注実績も出始めており、良いスタートが切れている」(同)という。今後は、工作機械のオイルミスト回収用途だけでなく、溶接を行う造船工場など、油が飛散し難燃性が要求される場所の吸排気管用としても積極的に提案していく。
展開サイズは100Φから同200Φを用意している。ただ、「エレハントホースシリーズの従来品(E型)の25Φから同400Φまでは製造できる。引き合いがあれば、サイズ拡充も検討していく」(同)考え。補修用としてカット販売も行っていく。

 なお、エレハントホース難燃・耐油型と同時に、ホースを繋ぐカフスの新製品「CRエレハントカフス」も発売した。素材にクロロプレンゴム(CR)を使用することで、従来のエチレンプロピレンゴム製に比べ、耐油性と難燃性を高めた。エレハントホース難燃・耐油型の推奨品として合わせて展開していく。

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