三ッ星ベルト 、国内堅調で大幅増収増益

　三ツ星ベルトの2023年3月期業績は、売上高が829億1,100万円で前期比10.7％増、営業利益が90億3,000万円で同18.2％増、経常利益が104億7,100万円で同22.4％増、純利益が70億7,100万円で同10.8％増だった。

　セグメント別にみると、国内ベルト事業は売上高が283億円で同1.9％増、営業利益が91億7,200万円で同27.5％増。自動車用ベルトの売上高は、二輪車用補修向けではユーザーによる在庫調整により減少したが、四輪車用システム製品やバス・トラック補修向けの増加で全体では増加した。一般産業用ベルトの売上高は、射出成形機向けが好調に推移したが、ユーザーの部品調達難の影響もあり全体では微減。搬送ベルトの売上高は、食品業界向けの需要回復や物流大型施設向けの販売が好調で増加。合成樹脂素材の売上高は需要回復に加え、キャストナイロン等の主力製品の拡販で増加した。

　海外ベルト事業は売上高が442億4,600万円で同21.3％増、営業利益が34億5,800万円で同10.1％減。自動車用ベルトの売上高は、二輪車・多用途四輪車向けでは米国補修市場での在庫調整の影響で減少したが、四輪車用では東南アジア、欧州を中心に堅調に推移した結果、全体では増加した。一般産業用ベルトの売上高は、農業機械向けは微減したが、その他分野で需要が拡大、拡販した結果、東南アジアや欧米で増加した。また、OA機器用ベルトの売上高は半導体不足の解消により増加した。

　建設資材事業は、売上高が51億4,900万円で同4.0％減、営業利益が2億400万円で同49.5％増。建築部門は、新型コロナ感染症に対する行動制限の緩和で公共物件を中心に改修工事の需要回復があり、売上高が増加。土木部門は、工事物件数は前期並みも、規模の縮小により売上高は減少した。

　エンジニアリングストラクチュラルフォーム、電子材料、仕入れ品などを含むその他は、売上高が52億1,500万円で同0.5％減、営業利益が1億6,000万円で同35.3％減となった。

　2024年3月期通期業績は、売上高が845億円で同1.9％増、営業利益が91億円で同0.8％増、経常利益が93億円で同11.2％減、純利益が71億円で同0.4％増と予想した。