【特集】ゴム板(ゴムシート)
日東化工、ACMコンパウンド・シート製品販売に手応え
会員限定 工業用品 2022-07-12
日東化工のゴムシート・マット事業の2022年3月期業績は、売上高は前期比8%増、利益は同2ケタ増だった。ゴムシート、マットともに大型案件があり販売は好調で、コロナ前の2020年3月期水準まで回復した。
品種別では、ゴムシートは半導体不足等に伴う自動車メーカーの生産停滞により、エチレンプロピレンゴム(EPDM)シートの販売が落ち込んだが、スチレンブタジエンゴム(SBR)系耐摩耗シートなど建築関連が堅調だった。マットは成田空港第3ターミナルの大型案件で、利益率の高い「クッションマット」の販売が大きく伸びたことが業績を押し上げた。
2023年3月期のゴムシート、マットの業績は前期並みを計画。今期は大型案件こそないが、シートの需要はコロナ前の水準まで回復する見通し。マットは、防水メーカーとのタイアップで展開しているクッションマットの新製品の展開に期待している。
第1四半期(4~6月)の状況は「例年と比べると若干のプラス」(日東化工)と堅調。特にマットは好調で、「前下期に土木関連が動き出したことで第4四半期(2022年1~3月)に需要が集中。そこで溢れた需要が期をまたいでも継続している」(同)。また、ゴムシートも自動車関連の落ち込みが続くが、合成ゴムシートを中心に需要は堅調だという。
今期は特に原材料の安定供給に力を注ぐ。「業績計画を前期並みに抑えたのはそのためで、供給が滞り顧客に迷惑を掛けないよう戦略的な調達・生産を優先する。現在は新規メーカーを含め仕入先を増やすとともに、使用実績のない原材料で、不足がちな素材を低コストで代替できるかの確認作業に取り組んでいる。品質管理の対応も含め今後も継続していく」(同)方針。
足元も続く原材料価格の高騰には、価格改定で対応する。ゴムシート全製品を対象に7月1日受注分から実施しており、8月頃にはマット製品でも実施を予定している。「ともに今年2度目の値上げとなるが、現在の原材料価格の高騰は緊急事態と認識している。ご理解頂けるようしっかりとお願いしていく」(同)。
製品面では、大阪ソーダのエピクロルヒドリンゴム(ECO)やアクリルゴム(ACM)のコンパウンドおよびシート製品を開発し、3月から展開している。「ともに引き合いがあり、特にACM製品は優れた耐熱性から、不足気味となっているフッ素ゴムの代替で使用されるケースもあるようだ。手応えを感じているので今後も拡販を続けていく」(同)としている。
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