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「ウィルノンコーティング」の拡販図る

江北ゴム製作所、抗ウイルスのウレタンコーティング製品を独自に開発

工業用品 2022-06-06

 江北ゴム製作所(東京都足立区、菅原健太社長)は、抗ウイルス効果を持つウレタンコーティング製品「ウィルノンコーティング」を、このほど独自開発した。一部ユーザーを対象にした、サンプリングテストを実施した結果、高い評価が得られたことで、衛生的な配慮が求められる場所での施工に最適として、近々本格展開開始の予定でいる。

 「ウィルノンコーティング」は、可視光応答形光触媒を使った抗ウイルス・抗菌技術を使用しており、この特殊な技術により室内の明かりの力で、ウイルスの数を減らすことができる。同社が採用している抗ウイルス剤は、東京大学と神奈川県立産業技術総合研究所の特許技術により作成された可視光応答形光触媒材料で、強力な酸化力によりウイルスの数を減らすことができる。

 「ウィルノンコーティング」を施した試料を用いた外部試験(暗所下4時間後)では、99.999%の抗ウイルス効果を確認している。

 この「ウィルノンコーティング」は、①抗ウイルス性能=光触媒は光のエネルギーにより、強力な活性酸素を作る。その活性酸素が生み出す「酸化力」がウイルスに作用し、増殖を抑え数を減らす②安全・安心=主原料の酸化チタンは、食品添加物や顔料として広く使用されている安全な物質。同薬剤の主原料はこの酸化チタンであり、各種安全性試験(急性経口毒性・皮膚一次感染性・変異原性・皮膚一次刺激性)において安全性が確認されているため、安心して使用できる③環境に優しい=光という自然のエネルギーを使って、高い抗ウイルス効果を発揮するため、環境負荷の無いクリーンな技術となっている④対象物=スポンジ、ゴム、金属、木材、紙などに応じてコーティング材料を選定し、対象物に応じた加工を実現する―という優れた特徴を有している。

 同製品の用途としては、遊戯施設アトラクションの座席シート・安全バー・手すりなどのほか、公園の遊具や水道のハンドル、公衆トイレの便座・ドアノブなど、不特定多数の人が触れる場所や部品などに最適。この様な場所などに「ウィルノンコーティング」を施工することで、利用者の安全・安心を確保できるのに加えて、作業員による衛生作業の効率向上にも貢献する。

 なお「ウィルノンコーティング」は、短時間で施工できるほか、抗菌施工済みであることが認識可能な様に、色付きの製品も揃えている。

 江北ゴム製作所では、公園や公衆トイレなどを管轄する地方公共団体、民間設備会社などに向けて、積極的に拡販を図っている。

 さらに同社では、独自の「ウィルノンコーティング」の配合技術を応用した、「抗ウイルスゴム」の開発も進めており、近く製品化の予定。

 問い合わせは江北ゴム製作所(東京都足立区堀之内1-13-34、電話03・3897・4331)。

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