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【新年インタビュー】日進ゴム渡邉育正社長

遮熱ゴムチップを開発 介護施設などに採用拡大

工業用品 2017-01-31


 ワークシューズ、スクールシューズ、環境製品の3事業でそれぞれ独自の製品を開発して市場開拓を進めている日進ゴムの渡邉育正社長。「業界ではハイパーVが耐滑性能の代名詞のように知られているようですが、もっと広い産業界で認知が広がれば耐滑性能が必要な用途にもっと広がるのではないかと考えています。開発してから12年余り、高度で多様に進化したハイパーVを開発、耐滑性をコントロールできるまでになっています。また、環境製品ではカラーの遮熱ゴムチップを開発、夏季炎天下での路面の温度上昇を抑制する効果が期待されています」と語る。

 ■ハイパーVソール
 ハイパーVソール搭載製品については、耐滑性能による安全性が評価され、安全スニーカー、厨房シューズとも販売は堅調です。また、14年に開発した「粉用ハイパーVソール」に続き、16年6月には「ハイパーVスタッドレスソール」を開発、発表しました。このソールはスパイク付やガラス繊維、セラミックなどを混入しない、純粋なゴムソールとして氷上でこれまでで最高の耐滑パフォーマンスが期待できます。今冬季にフィールドテストを行い、来シーズンからの販売を計画しています。

 また、入浴介護のスタッフ用に開発した「ハイパーVサンダル」が他にはない商品として徐々に定着しています。この他、介護製品としては杖先ゴム、浴槽マットなどにも応用されています。

 ■ワークシューズ市場
 16年のワークシューズの売上高は全体的には前年水準です。食品加工や飲食関係では、作業の安全性を訴求した厨房シューズなど機能性商品が堅調でした。一方、安全スニーカーを中心とする建設業、製造業などの市場では、スポーツメーカーの高価格帯商品がシェアを広げる一方で、衣料メーカーなどからの安価な商品の台頭が再び顕著になっており、17年は異業種入り乱れての販売競争がますます激化することが懸念されます。

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