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座るだけでバイタル、体動情報を取得

住友理工 、「ドライバーモニタリングシステム」の試作品完成

工業用品 2021-03-31

 住友理工は3月31日、同社が開発を進める「ドライバーモニタリングシステム」において、シートに設置できるプロトタイプを完成したと発表した。

ドライバーモニタリングシステム プロトタイプ



 同システムは、自動車(トラック、バスを含む)など各種モビリティが走行する際の振動環境下においても、座るだけでバイタル(心拍・呼吸)や体動情報を取得できるというもの。独自開発の柔軟で電気を通す特殊ゴム材料「スマートラバー(SR)」をシートに用いることで、座面に伝わる微弱な振動を検知し、独自のアルゴリズムで心拍数や呼吸数、体動情報を推定することが可能になる。

 同システムの設置により、乗員自身が気づかないような心拍や呼吸の微細な動きをセンサーで捉えられるため、システムを通じて乗員の体調変化にいち早く気づくことに繋がり、乗員の健康管理や交通事故の未然防止など、様々なサービスへの応用が期待できる。

 同社では、スマートフォンや各種ゲートウェイなどを介して通信することで、クラウド上で状態推定解析を行うことが可能なアプリケーションやサービスへの活用を想定している。将来的には、眠気を感知した際にアラートを出したり、異常時対応システムに発展させたりすることで安全性向上に繫げるほか、バスやトラック、タクシーなどの事業者による安全な運行管理にも寄与していきたい考え。

 なお、今回開発したプロトタイプは、5月26日からパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展 2021 横浜」に出展する予定。また、今夏より企業向けのモニター販売も予定している。

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