自動化により生産性3倍向上
ブリヂストンが免震ゴムの新製法開発
工業用品 2016-03-07
ブリヂストンは、免震ゴムの生産性を向上させる新製法「プレフォーミング製法」を開発、免震ゴムの生産拠点である横浜工場に導入し、昨年6月から本格稼働を開始している。2月29日、横浜工場で新製法による製造ラインを報道陣に公開した。
免震ゴムの従来製法は、人手を必要とする工程が多く生産性があまり高くなかった。新製法のプレフォーミング製法では、免震ゴムに使用するゴムの圧延・抜き打ち工程(成型)とゴムと鋼板との積層工程を自動化することで「従来製法に比べ成型・積層工程での生産性が3倍向上する」(同社)という。
従来はシート状に圧延したゴム素材を円形に打ち抜いた内部ゴムと、接着剤を塗布した円形の鋼板(内部鋼板)を手作業で積層していた。また打ち抜いた内部ゴムや内部鋼板の計量にも人手が必要だった。
プレフォーミング製法では、内部ゴムを射出圧縮成型することで、圧延・打ち抜き工程が不要となり、ロボットによる自動積層により手積み作業の必要もなくなった。
自動化によるメリットは、成型・積層工程の所要時間が3分の1に短縮され生産効率が向上すること。また生産に関わる電力を削減、重量物作業の廃止による軽労化、労務費低減、ゴム厚管理の精度向上などがはかれる。
プレフォーミング製法を採用している自動化ラインは、現在1ラインのみで、適用サイズは直径600―1000ミリ。現在同社が生産している免震ゴムの約30%が自動化に適応可能という。
「成型・積層工程自動化の発想は2007年頃からあったが、当時はまだ自動化するほど免震ゴムの需要は多くなかった。11年の東日本大震災を境に免震ゴムの需要が高まり、自動化への取り組みが始まった」(同社)
プレフォーミング製法は14年12月に導入され、15年6月から本格稼働した。昨年6月以降、現在まで150基が生産されている。フル稼働すれば、年産2000基が可能という。(横浜工場の年間生産は7000基)
今後は直径1500ミリ、1800ミリなどの大型サイズまで適用範囲を広げていく。適応サイズが拡大し、生産量も増加したらラインを増設する方針。
また「従来製法では密着性が高く取り扱えなかった低弾性領域の免震ゴム製品の開発・生産にも取り組んでいく」(同社)。
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