特集「防災に貢献するゴム企業」
ブリヂストン、高減衰ゴム系積層ゴム中心とした「免震ゴム」
会員限定 ラバーインダストリー 2024-04-11
免震構造は、地震の揺れを建物に伝えにくくする技術。建物と地盤の間に免震ゴムを組み入れる基礎免震が主流。1995年に起きた阪神淡路大震災で効果が実証されたことで注目を浴び、その後起きた東日本大震災や熊本地震、能登半島地震などの大地震においても、免震構造を採用した建物には被害がほとんどなく、その性能の高さを実証してきた。人命だけでなく建物自体や建物内の財産、生活そのものを守ることができる技術として、免震ゴムを採用した建物は年々増加している。その免震業界において50%超のトップシェアを誇るのがブリヂストン。地震国である日本で、人々とその生活を足元から支えている。
免震ゴムとは
地震の被害を少なくする建物の構造には耐震、制震、免震の3つがある。耐震は建物を強固にすることで地震の揺れ(振動エネルギー)に耐える技術で、制震は壁や柱などに振動を軽減するダンパー等の装置を取り付け、地震のエネルギーを吸収する構造だ。一方の免震は建物と地盤を切り離し、その間に免震ゴムを組み入れた構造。建物自体に地震の揺れを伝えにくくする。地震の揺れに耐えることを目的とした一般的な耐震構造は建物自体が激しく揺れ、上部に行けば行くほど揺れが増幅するのに対し、地盤と切り離してある免震は免震ゴムが地震の揺れを吸収するため、ゆっくりと平行に揺れる。振動エネルギーを直接建物に伝えない点において、考え方が異なる。

フレア型免震ゴム
免震ゴムは薄いゴムと鋼板を交互に重ね合わせたミルフィーユ状の構造。ゴムだけでなく鋼板との積層にすることで、鉛直(上下)方向では安定して建物を支え、水平方向では地震の揺れを低減する。ゴムと鋼板は、接着剤の塗布と加硫工程を経ることによって、強固に接着されている。免震ゴムの上下にはフランジと呼ばれる鋼板が装着され、そこに地盤と建物のそれぞれに固定するアンカーボルトが溶接されている。また、側面は耐候性に優れたエチレンプロピレンゴム(EPDM)で覆われており、外部からの劣化を防ぐ。耐久寿命は60年以上あり、よほどの理由がない限り交換しなくても良い。実際、東日本大震災の被災地に設置されていた免震ゴムは、震災後の点検で全く問題がなく、引き続き使用されており、耐久性が高い。
ブリヂストンは免震ゴムのラインアップとして
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