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20年3月期第2四半期業績

フコク、機能品事業は減収減益、防振事業は減収減益に

工業用品 2019-10-31

 フコクが10月31日に発表した20年3月期第2四半期(4-9月)業績は、売上高が380億800万円で前年同期比2.4%減、営業利益が7億3,900万円で同53.3%減、経常利益が7億4,800万円で同57.3%減、純利益が7億1,500万円で同43.1%減となった。

 セグメント別にみると、機能品事業は売上高が161億100万円で同6.4%減、営業利益が8億4,600万円で同31.3%減。中国を中心にワイパーブレードラバーやシール部品などの販売が下振れしたことで減収。利益は減収に加え、材料費率や人件費率の上昇の影響などによって減益となった。

 防振事業は売上高が150億2,700万円で同0.1%増、営業利益が12億800万円で同14.5%減。中国では韓国車向けダンパーが不振だったものの、日本車や鉄道、建機向けの販売がカバーするなど全体としては堅調な受注に支えられ増収。利益は中国の減収インパクト、増産投資先行の負担、材料費率や人件費率の上昇の影響などによって減益となった。

 金属加工事業は売上高が36億9,800万円で同5.9%増、営業利益が200万円で同96.6%減。主に国内商用車および小型建機関連の受注が堅調に推移したことで増収。利益は採用難と人件費率の上昇の影響などによって減益となった。

 ホース事業は売上高が19億3,700万円で同8.1%増、営業損失が1,000万円(前年同期は5,300万円の損失)。国内外とも主に商用車向けの受注が堅調に推移したことで増収。利益はタイ国内の商用車関連ホースの採算が改善の途上であることから損失となった。

 産業機器事業は売上高が15億7,800万円で同12.1%減、営業利益が1億7,600万円で同20.8%減。中国および国内を中心に受注が伸び悩み減収減益となった。

 通期業績予想を下方修正
 同社は同日、20年3月期通期業績予想の下方修正を発表した。それによると、米中貿易摩擦などに起因する世界経済の変調が、第3四半期以降も影響を及ぼし、同社グループの主力輸出拠点であるタイを含むアセアンや日本国内およびその他エリアでも減少傾向が強まってきたことから、売上高は前回予想(5月15日発表)を下回る見込み。また、利益はウォン安による輸出増益効果が見込まれる韓国を除き、全エリアで前回予想を大きく下回る見込みとしている。

 ■20年3月期通期業績予想
 ◇売上高=750億円(前回予想790億円、増減率5.1%減)◇営業利益=11億円(同20億円、同45.0%減)◇経常利益=12億円(同22億円、同45.5%減)◇純利益=9億円(同16億円、同43.8%減)

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