【特集】ゴムシート
入間川ゴム、通期は3%増収を計画
工業用品 2016-11-16
入間川ゴムのゴムシート事業の16年度上期(4-9月)業績は前年同期比で微減収となった。特殊品の需要はまとまった物件があり概ね堅調だったが、汎用品が全体的に伸び悩んだ。
地域別では中部地区が自動車用、九州地区は造船用を中心に需要が堅調だった一方で、市場の大きい関東、関西地区の需要が伸び悩んだことでトータルではマイナスとなった。
通期業績は前年比3%の増収を計画している。ゴム板は年度末に向けて需要が増加する下期型のため、これらの需要を着実に取り込むことで巻き返しを図る方針。「少なくとも、下期は計画値を上回る業績を達成し、通期では計画値まで持っていきたい」(同社)考えだ。
同社では昨年12月から低反発ゴム「NXB-365」と耐薬品性フッ素ゴム「アフラス」の在庫販売をスタート。今年3月には耐アミン性と耐溶剤性を大幅に高めたフッ素ゴムの新素材「イルティメット(IPF-9175)」を上市するなど、業績向上に向けた施策を積極的に実施している。
在庫販売については、「サンプルが出しやすくなり、低反発を中心に引き合いが増加、現在はユーザーに試験をして頂いている」(同)状況。イルティメットについては「既に数社からオーダーを頂いている。新規の取引先も含まれており、販路が少しずつ広がっているという実感がある」(同)として、ともに順調の様子。同社ではこれら特殊品の展開を強化し、販路を広げていくことで、汎用品の販売拡大にも繋げていきたい考えだ。
なお、同社では来期以降の施策として、年に1回の展示会への出展を検討している。
「出展する際には毎回新しい提案ができることを目標に据え、技術開発のモチベーションを高めたい。定期的に出展することで来場者に意見や要望を頂き、その情報を元に次の展示会に向けた活動をしていく―という一連の創発サイクルを回せるようにしていきたい」(同)考えで、来期中の展示会出展を目指す方針だ。
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