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【特集】ロール/ブランケット

明和ゴム工業、工業用ロール、金属系の新規受注に注力

工業用品 2018-01-29

 明和ゴム工業の17年度(16年10月―17年9月)の業績は「当初の目標には届かなかったものの前期比増収増益は確保し、まずまずといったところ」(明和ゴム工業)。印刷用ロール、工業用ロールともにプラスとなり業績に貢献した。

 印刷用では市場は縮小傾向ながら、UV印刷用と新聞印刷用が牽引。UV印刷用では、ゴムロールの「UV・Z(ゼスト)と樹脂ロールの「UVサミットⅡ」をラインアップしていることで、提案の幅が拡がり受注も好調に推移。新聞印刷用では東京五輪開催に向けて設備更新の活発な動きが続いており、これらの需要を取り込むことで受注量を伸ばした。

 一方の工業用ロールは、高機能フィルム用を中心に販売を伸ばした。この分野では表面に特殊コーティングを施したメッキロールなど、徐々に金属系ロールの需要が増加傾向にある。同社ではゴム以外のロールにも全て対応可能なことから、技術力の強みを活かし、受注量を確保した。

 18年度も引き続き両分野の拡販に注力する。印刷用では積極的に需要の深耕拡大を図るとともに、洗浄剤などの関連資材もセットで提案していく。工業用では特に金属系ロールの新規受注獲得に力を注ぐ。「当社の名称からゴムロールしか扱っていないと思っているユーザーもまだ多いので、営業活動の際にはしっかり説明し、取りこぼしのないようにしていく」(同)。

 また地方の営業所への技術サポートを強化する方針。技術者との同行営業を今まで以上に増やすことで、技術的課題をその場でクリアし、顧客満足度を向上していく考えだ。

 なお、同社ではユーザーからの極めて高い品質要求に応えるため17年6月に本社隣接地(東京都大田区)に「東京生産技術センター」を設立した。足元の稼働率も高く、順調なスタートを切っている。

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