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【特集】ロール/ブランケット

尾髙ゴム工業、ネシアでの展開本格化

工業用品 2018-01-29

 尾髙ゴム工業は2024年の創業100周年に向けて経営基盤の強化を進めており、17年度の業績目標を前年度比6%の増収増益に据えている。17年度上期(4-9月)業績は、ほぼ目標通りで推移し「今期計画達成に向けてもほぼスケジュール通り進んでいる」(尾髙ゴム工業)状況だ。

 主力製品の製鉄用ロールは、16年度から引き続き好調。需要先の鉄鋼業界では再編・統合により製鉄所および製造ライン自体は減少しているが、統合ラインの効率化や生産性の向上への取り組みには積極的で、これらのニーズに合わせた高機能かつ優れた耐摩耗性を備える製品を展開することで業績を伸ばした。

 製品面では「ハイクラッチ」シリーズや「タフエース」シリーズ、「ハードクラッチ」、新素材の「“ガッツ”ラバー」など、ラインの長寿命化を実現する製品の販売が堅調。特に「ウルトラタフエース」や「“ガッツ”ラバー」は「テスト使用しているユーザーからの評価も高く、新規ラインへの採用にも繋がっている」(同)という。

 また摩擦係数の維持性を高めた「ハイクラッチPlus」、様々な環境でも使用出来る高摩擦係数の「ハイクラッチWide」の新製品もラインナップに加え、さらに市場展開を進めている。年度末に向けても、これらの高機能製品の水平展開に力を注ぐとともに高機能フィルム分野など、既存分野(製鉄、繊維向け)以外への新規開拓も進めていく方針だ。

 また、海外販売にも積極的に取り組んでいく。同社では07年からインドネシアのロールメーカーと資本・技術提携を実施、提携先を通じて繊維用ロールなどを展開してきたが、前年度から主力の製鉄用ロールの展開もスタートさせた。「成形技術、トラブル対応等のサポート体制をこれまで以上に強化することで、繊維用を含め現地での販売を伸ばしていきたい」(同)考え。現在は他のアジア地域の国でも同様の提携を進めており、海外展開を加速させていく方針だ。

 なお同社では、昨年の12月下旬に経済産業省が認定した「地域未来牽引企業」に選定。地域の活性化を担う中核企業として期待されている。

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