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【新年トップインタビュー】

クレハエラストマー社長田中和広氏、「TKPの最終仕上げや稼働率向上など進める」

工業用品 2018-01-16


 田中和広社長は東洋紡で紡績、メディカル分野を歩み、17年6月からクレハエラストマーの社長に就任した。生産技術部や品質保証室の責任者を務めてきた経歴から社長就任後、生産現場に積極的に顔を出す。「現場とのコミュニケーションは良く取れていると思う。まだ改善の余地はあるだろうが、合理化に関しては進み、理解を得てきた。さらに製造・営業・管理部門とも今後1%コスト削減運動を提唱していきたい」と競争力強化に努める。

 ■社長に就任して
 社長に就任して興味深深な毎日を送っている。ゴム業界は商売でも人と人との係わりが深く濃い、紡績時代というか繊維業界と似ていて心地よい感じを思い出している。

 ■17年を振り返って
 弊社は2016年から体質改善プロジェクトのかしら文字を取った「TKP」を推進してきており、具体的には①不採算の縮小②固定費の削減とコストダウン③新商品開発とその上市―の3項目を推進してきた。

 「不採算製品の縮小」については生産打ち切りと値上げという両面で進めた。シート部門など7-8割で目標を達成したと考えている。私はほぼこれで完成したと汲み取っている。

 「固定費の削減とコストダウン」については、固定費はほぼ目途が付いたが、コストダウンは継続課題としている。ただし「新商品開発とその上市」については、開発だけでなく新製品の上市までを含むので、それについては描いていたところまで至ってはなく、総じて60点は超えたレベルかもしれない。製品の中では極薄シートは堅調で売り上げに寄与した。また汎用シートも夏頃から需要が伸びてきており、現状の設備の稼働をフルに持っていったことで効果が出ている。

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