【新年トップインタビュー】
東拓工業社長豊田耕三氏、「関東おやま工場を稼働させ軌道に乗せることが課題」
工業用品 2018-01-11
「17年は関東おやま工場の稼働に向けた仕込みの年だった」と語る東拓工業の豊田耕三社長。4月に地鎮祭を行い着工し、18年1月末に建屋が完成、5月から稼働する予定だ。「稼働に向けて、これからは人材の採用や教育、営業活動に取り組んでいく」。新工場の稼働により、東日本地域での販売を強化していく。
■17年度の業績見通し
上期(4-9月)は例年低調なのだが、今期は計画通りに推移し堅調だった。売上高は前年同期比5-6%増収の見込みだ。工業用ホース部門については同9-10%増の見通し。各分野とも概ね好調だったが、特に半導体関連が大きく伸びた。半導体ではクリーンルームのダクトホースが伸びている。食品関連も好調に推移した。一般汎用のサクションホースやダクトホースも堅調で業績を下支えしている。
電設資材部門は、期初はやや低調だったが徐々に盛り返し、上期全体では同6-7%増とほぼ計画通りに推移した。太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギー向けが引き続き好調だった。また、無電柱化推進関連では、国交省や電力会社などへのアピールに取り組んでいる。土木資材部門も好調だ。トンネルや橋梁などインフラ関連で伸びている。簡易排水装置などの橋梁用資材は、今後補修需要を中心に需要の掘り起こしをはかっていく。
下期は上期同様、順調に推移すると見ている。部門別に見ると、工業用ホースは堅調。電設・土木は物件ものなので、人手不足で工期遅れが生じたりすると、当社の販売にも影響してくるだろう。下期も予定通り推移すれば、17年度業績は3年連続で過去最高を更新する見通しだ。
■生産体制
当社の生産拠点は主力の関西りんくう工場のほか佐賀、静岡、沖縄にあり、電設資材などを製造している。電設資材は輸送コストがかかるので、なるべく需要先に近い所に生産拠点を設けている。ホースは関西りんくう工場で生産し全国に配送しているが、関東おやま工場が完成すれば、東京五輪を控えインフラ工事が活発な関東や、復興需要が期待できる東北地域への展開がこれまでよりも容易になる。
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