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【特集】伝動ベルト

ゲイツ・ユニッタ・アジア、今期、2ケタ増収の見通し

工業用品 2017-12-12

はめぱっちんを装着したユニッタメクトロール


 ゲイツ・ユニッタ・アジア(GUA)の17年12月期国内一般産業用ベルトの売上高は前期比2ケタ増の見通し。主力である半導体製造装置や工作機械、液晶製造装置関係が好調で全体を牽引した。

 「半導体向けは今春くらいから需要が旺盛になり、その後も堅調に推移している。自動車のEV化やIoTの進展などによる半導体需要の旺盛は18年以降も続くと予想されるが、投資先の政情などにより市況が急変することもあるので、旺盛な需要に浮かれることなく慎重に構えていきたい。工作機械は1-3月は低調だったが、4月以降、生産が回復し、ベルト需要も高まっている」(同社)

 需要開拓に注力してきた食品機械や自動車関連も堅調、医療機器分野でも着実に採用が増加している。人手不足による、製造現場の省人化・自動化の加速で産業用ロボット向けも伸びている。しかし「ベルト・プーリとも納入までのリードタイムが短く、その対応に苦慮している」(同)という。

 一方、金融端末や繊維機械関連は需要が低調で大幅な伸長はなかった。

 18年度は前期比増収の計画。半導体、工作機械、液晶関連など今期並みに推移すると予想している。

 注力するのが物流分野。新製品「通電ベルト」で新規需要の開拓をはかる。通電ベルトは、ウレタンベルトの心線として使用されているスチールコードを電線としても活用したもの。両端にはコネクタが装着されており、ベルト内を電流が流れる仕組み。ユーザーニーズを取り入れ、今後も改良を重ね、用途開拓を進めていく。製品ラインアップも充実させて販売拡大をはかっていく。

 また、長尺ウレタンベルト「ユニッタメクトロール」と専用プロファイルの「はめぱっちん」で、食品搬送分野での新規用途開拓を進めていく。

 営業活動については、ユーザーニーズを直接聞く体制を整えたことで、製品開発や販売に好影響を及ぼしている。18年度もこの営業スタイルを継続・徹底することで売上高計画の達成を目指す」(同)。

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