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【特集】ゴム・樹脂ホース

住友理工ホーステックス/住理工ホース販売、高圧ホース伸長

工業用品 2017-11-21

住理工ホース販売、土木・建築分野の拡販に注力

 一方、国内販売を担当する住理工ホース販売の業績は「高圧ホースは増加、搬送用ホースは微減で、全体では大きな需要増減もなく、ほぼ横ばいで推移している」(同社)。足元ではリニア新幹線のトンネル工事などで掘削機械用油圧ホースなどの需要に動きが出てきており、今後は東京オリンピック開催に伴う高速道路工事などの需要増にも期待できることから、特に土木・建築分野での拡販に力を注ぐ。

 「国内販売は市場規模が限られているので、各販売店とともにサポート業務にも注力し、リピーターを増やすことで販売拡大に繋げたい。また、土木・建築用ホースには求められる独特の品質・性質がある。住理工ホーステックスと協力し、ユーザー用途にマッチした特殊品を開発することで需要の掘り起こしを図りたい」(同)考え。

 開発に当たっては高圧用スパイラルホースで世界最長規模の製品を製造できる綾部の拠点を最大限に活用する。既に掘削機向けの低伸長油圧ホースを開発しており、一部ユーザーに採用されるなど積極的な動きをみせている。

 また、搬送打設用ホースの品種統合・リニューアルも進める。現在は「ユーザーからの個別ニーズへの対応を続けるうちにラインアップが増加し、ユーザー自身も選択しにくい状態」(同)。これを解消するため、需要の少ないものを統合・整理し、品質を維持しながらラインアップを従来の半分ほどまで縮小する計画。「品種を適正化させることでユーザーが選択しやすくすると同時に、供給のリードタイムを短くすることで利便性を増していきたい」(同)考えだ。
 
 なお、物流費の高騰については、「大口径のものや遠方への配送は現時点でも厳しい状況。まだまだ上がることが予想されるので、産業用ホース事業全体の状況を整理した上で、今後の対応を検討していきたい」(同)としている。

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