西部工業用ゴム製品卸商業組合(糸井宏之理事長=千歳商事社長)の人事育成部会(鎌田政悟会長=大江産業社長)は10月6日、工場見学会を開催。今回はモノづくりの街・東大阪に本社・工場を持つ樹脂の押出成形専業メーカーで創業78年を迎えたカツロン(石川明一社長)を訪ねた。

カツロンの本社・工場
あいさつする石川社長

 「当社は岡安ゴムの岡浩史会長からお声がけいただき、2017年4月に西部ゴム商組に加盟させていただいた。実はゴム企業とは以前から取引があって、現在も本日参加いただいている企業数社の仕事をさせていただいている。基本的には取引企業以外には工場見学はお断りしているが、今回はゴムとは違う工場を見ていただき皆さんの参考になればと思い、特別に機会を設けさせて頂いた」と石川社長。申し込みのあった14社23人を受け入れた。

若手の参加者が多かった

 見学会に入る前に、石川社長から同社の概要や沿革などの説明があった。同社は1949年、現社長の祖父にあたる丈夫氏が創業。創業当時は日の出食品として、人工甘味料のサッカリンを原料にシガレット型のチョコレートを製造していた歴史を持つ。その後1961年に塩化ビニール製の散水ホースの生産を皮切りに異形押出成形、ウレタン押出成形をはじめ、1970年には「合成樹脂加工業と付帯する一切の事業」と定款を変更。1996年にカツロンに社名変更した。軟質樹脂を柱に硬質樹脂、TPOやTPUなど熱可塑性樹脂の押出成形を行い、建材・住宅設備、エクステリア資材、工業用機械部品など多様な製品群を展開。2025年業績は単体で41億円、同業の押出メーカー2社をM&Aで傘下に収めた3社5工場のグループでは46億円の売り上げ規模を誇る。

 工場見学は3班に分かれ、各種製造ラインを見学した。「金型製作から量産までの一貫生産のノウハウを生かし、現在は小ロット生産も行う。他社との競争力としては短納期の実現」(石川社長)だという。

 また、技術面では独自開発の三次元ハイブリッド製法が大きな特徴だ。押出成形と射出成形の長所を融合させた製法で、芝の保護と支持材として作られた幅600㎜、長さ2,500㎜、高さ50㎜の製品で、軽量化と耐荷重150t/㎡の強固度を実現した「ターフパーキングTP-2」を紹介。射出成形では困難な長尺で微細凸形状の押出成形シート材「とよとつ」などでも技術力を披露した。

締めのあいさつをする谷村総務・広報部会部会長

 見学会終了後、質疑応答が行われ、その後西部ゴム商組の谷村貴洋総務・広報部会部会長(朝日商工社長)が「工場見学を終えて、私も気付きがあった。人は学んでから1時間でその7割を忘れるという。是非皆さんは忘れずに自社に持ち帰っていただき、仕事に繋げてほしい」とあいさつし、散会した。