船舶の接岸・係留を支える緩衝材
住友ゴム工業、同社初のフォーム式防舷材を生産・発売
工業用品 2026-02-25
住友ゴム工業は、船舶の接岸・係留時に使用される緩衝材として、同社初となるフォーム式防舷材を国内生産で開発し、2月から販売を開始する。同製品は、まず2サイズ(700ミリ×1,000ミリ、1,000ミリ×1,500ミリ)での展開からスタートし、今後は市場ニーズに応じて段階的にラインアップの拡充をしていく予定。

船舶を取り巻く運用環境や係留条件が多様化する中、防舷材には、さまざまな現場で安定して使用できる性能が求められている。こうしたニーズを背景に、同社ではゴム式防舷材で長年培ってきた技術と知見を活かし、ゴム式と同等の耐久性を備えたフォーム式防舷材として同製品を開発した。
同製品は、船舶が岸壁などに接岸・係留する際に生じる衝撃を吸収・緩和し、船舶および港湾設備を保護するために用いられる防舷材。防舷材には、岸壁に固定して使用する「ゴム式」と、水に浮かべて使用する「浮体式」があり、浮体式には「空気式」と「フォーム式」の2種類がある。
同製品は、このうちフォーム式に分類され、水に浮かべて使用するため潮位変化に追随。接岸・係留時の衝撃をやわらかく吸収・緩和し、係留条件や運用環境が異なる現場でも、安定した使用ができる。艦船やフェリー・高速船、造船所、洋上給油(バンカリング)など、使用条件が多様な係留・接岸シーンに対応しており、高い耐久性と復元性能を軸とした設計が、同製品の大きな特長となっている。
■製品の特長
①高い耐久性と復元性能=今回発売したフォーム式防舷材は、ゴム式防舷材で長年培ってきた同社の技術と知見を活かし、高い耐久性と復元性能を実現。外面層には耐久性の高い繊維補強材と特殊樹脂の複合素材を採用した。内部には独立気泡構造の特殊フォーム材を用いることで、繰り返し使用時にも形状を回復しやすく、長期使用を見据えた性能を備えている。こうした構造により、同製品は国際的なガイドラインに基づく3,000回の繰り返し圧縮試験に耐えることを確認しており、ゴム式防舷材と同等の耐久性を確保している。
②初期反力を抑え、船体への負担を軽減する安全設計=同製品は、接岸・係留時に船体が防舷材に接触した際にかかる力(初期反力)を抑える設計とすることで、衝撃をやわらかく受け止め、船体や岸壁への負担を軽減。
③運用・保守に配慮した構造=同製品は、フォーム式防舷材であることから、空気式防舷材と異なり内圧管理が不要で、パンクの心配もない。その結果、定期的な点検や管理がしやすく、長期的な管理負担の軽減に寄与する。
④国内生産による供給面での強み=同製品は、国内生産体制により、安定供給面での確実性とリードタイム面での柔軟性を確保。また、輸送距離の短縮により、物流に伴うCO2排出量の低減にも寄与する。
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