【特集】ゴム用薬品・資材
三洋貿易、ヒューバー社製品に注力展開
商社 2018-03-28
三洋貿易(東京都千代田区)は、ゴム事業部を窓口に合成ゴム、ゴム補強・充填剤、ゴム特殊薬品、その他ゴム資材など、ユーザーニーズを先取りした多くの製品を取り扱い、自動車・IT関連機器・OA機器・医療機器向けなど幅広い産業分野に向け展開している。
これら製品の中で、2016年5月の販売開始から好評を得ているのが、アメリカのJ.Mヒューバー社エンジニアード・マテリアルズ部門取り扱いの無機難燃剤で、注力展開している。
同難燃剤はJ.Mヒューバー社が アルベマール・コーポレーションから2016年2月にドイツ工場(水酸化アルミニウム)、オーストリア工場(水酸化マグネシウム)を含んだ事業を買収、三洋貿易は2016年5月から両製品の日本国内及び海外日系トランスプラント向けのディストリビューターとして取り扱いを開始した。
水酸化アルミニウムに関しては昨年7月の日系大手メーカーの事業撤退以降、引き合いが増えている。特にゴム、プラスチック用難燃剤として使用される粒径が1ミクロン程度のものは供給できるメーカーが限られており、引き合いが殺到している。
なお水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムの2つの素材製品を製造販売しているのは、世界でJ.Mヒューバー社のみ。同社製品の中でも、三洋貿易がゴム業界向けに拡販しているのが、難燃剤として機能する水酸化マグネシウム「マグネフィン」及び水酸化アルミニウム「マーティナル」。難燃剤以外にもセラミックス向け「マートキサイド」、製紙向け「マーティフィン」などアルミナ製品も展開中。
三洋貿易では高酢酸ビニル含有EVMの「グリーンエフェクト」も注力展開している。同製品は、アランセオ社製レバプレンを粉砕加工し表面にステアリン酸カルシウムを施した三洋貿易オリジナル製品。レバプレン単体と比べてフリーフロー性が格段に向上している。また酢酸ビニル量が60-80%と非常に高い酢酸ビニル共重合体の製品で、環境に優しいハロゲンフリーとなっている。低発煙性は各種ポリマーの中で最も優れ、難燃剤などフィラーの高充填が可能。
同製品はPVCへの配合により、ゴム弾性を付与し、耐衝撃性や加工性が向上できる。特にPVCフィルムやシートなどの薄物での成形品では、フィッシュアイなどの歩留まりの改善が期待できる。
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